表紙 第二次横浜市民読書活動推進計画(素案) 横浜市教育委員会(令和元年9月) (目次) 第1節 第二次横浜市民読書活動推進計画の策定にあたって…1 第1章 第一次読書計画期間中の諸情勢の変化…2 1 国の動き… 2 (1) 学校図書館に関連する法令の改正 (2) 学習指導要領の改訂 (3) 第四次子供の読書活動の推進に関する基本的な計画の策定 2 横浜市の動き…3 (1)「学校図書館教育指導計画」の作成と学校司書の配置 (2) 読書活動に関する提言 (3) 横浜市教育ビジョン2030 の策定 (4) 第3期横浜市教育振興基本計画の策定 3 社会情勢の変化…5 第2章 第一次読書計画の取組…6 1 重点項目1 子どもの発達段階に応じた読書活動の推進…6 (1) 成果指標の達成状況と課題、今後の方向性 (2) 取組の振り返りと成果・課題 ア 乳幼児期からの取組 イ 学校における取組(小・中学校、高等学校、特別支援学校) 2 重点項目2 成人の読書活動の推進と担い手の拡大…17 (1) 成果指標の達成状況と課題、今後の方向性 (2) 取組の振り返りと成果・課題 ア 読書の日、読書活動推進月間等を活用した読書活動の拡大 イ 高齢者や障害のある方への読書活動支援 ウ 活動の担い手自身も楽しめる取組の推進 エ 読書活動を支えるボランティアへの支援 3 重点項目3 読書活動の拠点の強化と連携…22 (1) 成果指標の達成状況と課題、今後の方向性 (2) 取組の振り返りと成果・課題 ア 地域の情報拠点としての図書館機能の強化 イ 地域のニーズに合わせた図書資料の充実 ウ 地域情報の収集・学習支援・情報発信 エ 電子書籍など新たな情報への対応 オ 関連施設との連携強化 4 重点項目4 区の地域性に応じた読書活動の推進…30 (1) 成果指標の達成状況と課題、今後の方向性 (2) 取組の振り返りと成果・課題 ア地域状況と活動団体等の把握 イ区の地域性を踏まえた活動目標の策定と計画的な推進 ウ地域の読書活動団体等との連携 エ読書活動団体のネットワーク化の推進 オ地域の団体間の連携による読書活動の推進 第2節 第二次読書計画…37 第1章 第二次読書計画の基本的な考え方…37 1 第二次読書計画の趣旨…37 2 計画の位置づけ…37 3 推進体制…38 4 計画期間…38 第2章 第二次読書計画で推進する4つの重点項目…39 1 4つの重点項目…39 2 目標と成果指標…40 第3章 読書活動推進のための方向性と取組…41 1 全市的な読書活動の推進…41 (1) 「横浜市読書活動推進ネットワークフォーラム」の拡大 (2) 民間事業者との連携・協力に向けた取組 2 重点項目1 子どもの発達段階に応じた読書活動の推進… 43 (1) 乳幼児期からの取組 ア家庭における読書活動の推進 イ幼稚園・保育所等における取組 (2) 学校における取組 ア小・中学校における取組 イ高等学校における取組 ウ特別支援学校における取組 3 重点項目2 成人の読書活動の推進と担い手の拡大…47 (1) 読書の日、読書活動推進月間などさまざまな機会を活用した読書活動の拡大 (2) 高齢者や障害のある方への読書活動支援 (3) 活動の担い手自身も楽しめる取組の推進 (4) 読書活動を支えるボランティアへの支援 4 重点項目3 読書活動の拠点の強化と連携…49 (1) 地域の情報拠点としての図書館機能の強化 (2) 地域のニーズに合わせた図書資料の充実 (3) 地域情報の収集・学習支援・情報発信 (4) ICTを活用した取組 (5) 障害がある方等が利用しやすい資料やサービスの拡充 (6) 関連施設との連携強化 5 重点項目4 区の地域性に応じた読書活動の推進…53 (1) 地域状況と活動団体等の把握 (2) 区の地域性を踏まえた活動目標に基づく計画的な読書活動推進 (3) 地域の読書活動団体と市民利用施設等との連携 (4) 読書活動団体のネットワーク化の推進 (5) 地域の団体間の連携による読書活動の推進 1頁 第1節 第二次横浜市民読書活動推進計画の策定にあたって 本市は乳幼児から高齢者まですべての横浜市民の読書活動を総合的に推進するため、 「子どもの読書活動の推進に関する法律」第4条に位置づけられた「子どもの読書活動の推進に関する施策」と「横浜市民の読書活動の推進に関する条例」第3条に 位置づけられた「市民の読書活動の推進に関する施策」を合わせ、一体の計画として平成26年3月に「横浜市民読書活動推進計画(以下、「第一次読書計画」)」を定めました。 これにより、第一次読書計画策定から平成30年度までの概ね5年間に渡り、市内各所で、様々な読書活動が活発に推進されました。 令和元年6月28日には、「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律(以下、「読書バリアフリー法」)」が施行され、視覚障害者等の読書環境の整備を総合的かつ計画的に推進し、 もって障害の有無にかかわらず全ての国民が等しく読書を通じて文字・活字文化の恵沢を享受することができる社会の実現に寄与するとの基本理念が定められると ともに、地方公共団体の責務として、地域の実情を踏まえた視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する施策の策定、及び実施が定められました。 「第二次横浜市民読書活動推進計画」(以下、「第二次読書計画」)は、すべての横浜市民の読書活動を引き続き推進していくため、第一次読書計画期間中の5年間の諸情勢の 変化、取組状況と成果や課題等の検証、読書バリアフリー法の基本理念等を踏まえ、今後の施策の方向性と取組を示すものとして策定します。 2頁 第1章 第一次読書計画期間中の諸情勢の変化 1 国の動き (1) 学校図書館に関連する法令の改正 平成26年に学校図書館法が改正され、学校司書が法制化されました。 学校司書とは、学校図書館法第6条で定められた専ら学校図書館の職務に従事する職員のことです。 これにより、学校に司書教諭と学校司書を置くこと、学校司書の資質の向上を図る研修の実施、その他必要な措置を講ずることが、自治体の務めとされました。 司書教諭とは、学校図書館法第5条で定められた、学校図書館の専門的職務をつかさどる教諭のことです。 また文部科学省において策定された、第5次「学校図書館図書整備等5か年計画」 (計画期間/平成29年度から令和3年度)では、学校図書館の役割として、従来からある「学習センター」、「情報センター」、「読書センター」としての 機能に加え、主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニングの視点からの学び)を効果的に進める基盤としての機能が期待される旨追加されました。 「学習センター」とは、児童生徒の学習活動を支援し、授業の内容を豊かにしてその理解を深める場のことです。 「情報センター」とは、児童生徒や教職員の情報ニーズに対応し、児童生徒の情報の収集・選択・活用能力を育成する場のことです。 「読書センター」とは、児童生徒の読書活動や児童生徒への読書指導の場のことです。 (2) 学習指導要領の改訂 学指導要領とは、全国どこの学校でも一定の水準が保てるよう、文部科学省が定めている教育課程(カリキュラム)の基準です。およそ10年に1度、改訂しています。 学習指導要領が改訂され(小学校、中学校(平成29年3月公示)及び高等学校(平成30年3月公示))、総則に国語科を要としつつ、 各教科等の特質に応じて児童の言語活動(記録、説明、批評、論述、討論等の学習)を充実すること、学校図書館を計画的に利用しその機能の活用を図り、児童生徒の自主的、 自発的な学習活動や読書活動を充実すること等が規定されました。 3頁 (3) 第四次子供の読書活動の推進に関する基本的な計画の策定 国では、第四次「子供の読書活動の推進に関する基本的な計画(以下、「第四次基本計画」)」が、平成30 年4月に策定されました。 この計画は、「すべての子供があらゆる機会とあらゆる場所において自主的に読書活動を行うことができるよう、環境の整備を積極的に推進すること」を基本理念とする、 最初の基本計画(平成14年8月)の流れを汲んだものとなっています。 改正により「読書習慣の形成に向けて発達段階ごとの効果的な取組を推進すること」「友人同士で本を薦めあうなど読書への関心を高める取組を充実すること」等が追加されました。 2 横浜市の動き (1) 「学校図書館教育指導計画」の作成と学校司書の配置 「学校図書館教育指導計画」とは、「横浜市民の読書活動の推進に関する条例」第5条で定められている、学校図書館教育を教育課程に位置付け、学校全体で総合的・組織的に推進するための指導計画のことです。 市立学校では、それぞれの学校の特性並びに児童生徒の発達段階に応じた「学校図書館教育指導計画」を作成し、学校図書館を中核とした児童生徒の読書活動の推進に努めました。 本市は、学校図書館の環境整備や活性化を図るため、司書教諭に加え、平成25年度から市立小・中・義務教育・特別支援学校への学校司書の配置を開始し、平成28 年度に全校配置を達成しています。 (2) 読書活動に関する提言 第31期横浜市社会教育委員会議(任期/平成26年10月15日〜平成28年10月14日)は、読書活動の推進に向けた取組の一層の充実を求める内容の提言を、平成28年10月にまとめました。 この提言は、横浜市民の読書活動の推進に関する条例及び第一次読書計画を受け、読書活動を通じて人と人とがつながることを促すために必要な「場」や「仕組み」について、 先進事例のヒアリング及び協議を踏まえたものとなっており、提言では、本市が充実すべき読書活動推進の取組として、次の4点を挙げています。 ・身近な地域における市民力を生かした読書活動の充実 ・学校と地域が連携した身近な読書活動の「場」づくり ・本を介して人と人とがつながるきっかけとなる事業の推進 ・様々な施策における読書の活用 4頁 (3) 横浜教育ビジョン2030 の策定 本市では、平成30 年2月に2030 年頃の社会のあり方を見据え、新学習指導要領の考え方を踏まえながら、概ね10 年を展望した新たなビジョンとして「横浜教育ビジョン2030」を策定しました。 横浜教育ビジョン2030 は、未来の社会の姿や新学習指導要領の考え方を踏まえ、「横浜教育ビジョン」をもとに新たなビジョンとして策定されました。 教育ビジョンでは、生涯にわたって主体的に学び、心豊かな生活につながるよう、教育委員会が市民の学びの環境を整える方法のひとつとして、読書活動の推進を挙げています。 (4) 第3期横浜市教育振興基本計画の策定 本市はさらに、横浜教育ビジョン2030 の具現化に向けたアクションプランとして「第3期横浜市教育振興基本計画(以下、「第3期教育振興基本計画」)」を平成30年12月に策定しました。 第3期教育振興基本計画では、「読書活動の推進」を生涯学習の推進の項目としてとらえ、第二次読書計画の策定及び市民の読書活動推進月間等を活用した普及啓発事業を行うとしています。 市民の読書活動推進月間は、読書活動に関する市民の関心及び理解を深めるため、「横浜市民の読書活動の推進に関する条例」第8条において毎年11月を制定しています。 また、図書館は、読書活動の拠点としてサービスの充実に取り組むこと、学校は、子どもたちの情報社会を生きる能力の育成に向けて、学校図書館の充実を図ること、 学校司書が教員と連携し、子どもの読書習慣の定着や資料準備などの授業支援を通じて、子どもの主体的な学びをサポートすること等を挙げています。 5頁 3 社会情勢の変化 国の第四次基本計画では、子どもの読書環境を取り巻く情勢の変化として「スマートフォンの普及や、 それを活用したSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などのコミュニケーションツールの多様化など、子どもを取り巻く情報環境が大きな変化を見せており、 これらが子どもの読書活動にも大きな影響を与えている可能性がある」と指摘しています。 さらに「あらゆる分野の多様な情報に触れることがますます容易になる一方で、視覚的な情報と言葉の結びつきが希薄になり、知覚した情報の意味を吟味したり、 文章の構造や内容を的確に捉えたりしながら読み解くことが少なくなっているのではないか」、 子どもにとって「読書活動は精査した情報を基に自分の考えを形成し表現する等の新しい時代に必要となる資質・能力を育むことに資するという点からも、その重要性が高まっている」と指摘しています。 なお、本市の学力・学習状況調査の結果から、本市においてもスマートフォン等を操作しインターネット等をしている小中学生が5割を超えていることや、平成26年度から30年度にかけて増加していることが見て取れます。 ◎1日に携帯電話やスマートフォンを操作して、インターネット等をどのくらいしていますかという問いに対して、 「ほとんどしていない」と回答した小学生の割合、「まったく、またはほとんどしない」と回答した中学生の割合(ゲームをする時間は除く)は下記のとおり。 平成26年の小学校3年生は43.9%、平成30年の小学校3年生は42.3% 平成26年の小学校4年生は40.7%、平成30年の小学校4年生は37.2% 平成26年の小学校5年生は33.8%、平成30年の小学校5年生は29.0% 平成26年の小学校6年生は28.8%、平成30年の小学校6年生は22.4% 平成26年の中学校1年生は17%、平成30年の中学校1年生は10.9% 平成26年の中学校2年生は12%、平成30年の中学校2年生は7.4% 平成26年の中学校3年生は12%、平成30年の中学校3年生は7.4% 6頁 第2章 第一次読書計画の取組 第一次読書計画では、4つの重点項目を定め、項目ごとに目標と成果指標を設定し、読書活動推進の取組を進めました。 本章では各項目における取組を振り返り、成果と課題、今後の方向性を示します。 1 重点項目1 子どもの発達段階に応じた読書活動の推進 生涯にわたって読書に親しみ、読書を楽しむ習慣を形成するためには、子どもの発達段階に応じた読書活動推進の取組が行われることが重要です。 第一次読書計画では、「横浜市子ども読書活動推進計画(第二次)」(平成23年3月策定)を引き継ぎ、 「乳幼児期からの取組(家庭・幼稚園・保育所)」「学校における取組(小・中学校、高等学校、特別支援学校)」を進めました。 「横浜市子ども読書活動推進計画(第二次)」とは、「子どもの読書活動の推進に関する法律」に基づき、 横浜市における今後の子どもの読書活動の推進に関する施策の方向性と取組を示した計画のこと。 平成18年3月に第一次計画が策定され、平成23年3月に第二次計画が策定されました。 (1) 成果指標の達成状況と課題、今後の方向性 ◎成果指標(1日のうち読書を「まったく、またはほとんどしていない」と回答した小中学生の割合)の推移 平成30年度末の目標値は28.0%としていましたが、実際の推移は以下のとおりです。 平成24年度末は31.4% 平成25年度末は31.7% 平成26年度末は34.1% 平成27年度末は34.4% 平成28年度末は34.3% 平成29年度末は35.8% 平成30年度末は37.0% 【参考】小中学校1校あたりの学校図書館年間平均貸出冊数の推移は以下のとおりです。 平成24年度は4,056冊 平成25年度は4,832冊 平成26年度は6,433冊 平成27年度は5,753冊 平成28年度は6,354冊 平成29年度は7,239冊 平成30年度は7,565冊 7頁 重点項目1子どもの発達段階に応じた読書活動の推進の達成状況 市立学校に通う小中学生の毎日の不読率(1日のうち読書をまったく、またはほとんどしていない子どもの割合)は、 平成24 年度の31.4%から、平成30 年度の37.0%と増加し、目標を達成できませんでした。 不読率が改善しない背景には、児童生徒が塾や放課後児童クラブ等で過ごす時間が増加するなど生活が多様化していることや、 スマートフォン等の普及による操作時間の増加により、読書をする時間が減っていることが挙げられます。 放課後児童クラブとは、主に就労等で昼間保護者が不在の子どもたちが、安全で豊かな放課後を過ごすための居場所のことです。 一方で「子どもの読書習慣の定着」については、小中学生にとって最も身近な読書施設である学校図書館の利用が、貸出冊数、来館者数ともに、学校司書の配置が 開始される前の平成24 年度に比べ大きく増加しています(貸出冊数(全体平均):24年度4,056 冊、30年度7,565 冊)。 さらに「学校図書館へ行くことが好き」と回答する児童生徒も、すべての学年で毎年増加しています。 これは、学校司書が全校に配置されたことにより、学校図書館の環境整備が進み利用しやすくなったこと、学習の中で学校図書館を活用する機会が増えたこと、 本の展示やスタンプラリーなどにより学校図書館を訪れるきっかけを増やすなど、児童生徒の読書意欲に働きかける取組が各校で進められたことによる成果と言えます。 また、平成22年以降、横浜市の読書活動推進の取組が「子供の読書活動優秀実践校・図書館・団体(個人)」として、文部科学大臣より表彰されています。 平成26年以降は毎年受賞しており、受賞者は9校3館2団体にのぼります。 詳細については14頁、34頁、35頁のコラムをお読みください。 課題 すべての学校で学習指導要領に基づき、学校図書館の活用等を推進しています。 学校司書の全校配置が完了し、授業改善や読書活動推進の両面にわたり学校図書館の機能をより強化させていく、いわば学校図書館運営の質的向上が求められています。 司書教諭や学校図書館担当教諭と学校司書の連携を密にし、学校図書館を活用した授業づくりや、読書習慣の定着を目的とした取組を通じて、 学校図書館を児童生徒にとって、より親しみやすい場所にするよう努めていく必要があります。 図書館は学校向け貸出等を通じて、市立学校を支援しています。私立等の学校に対しては、今後、関係を構築し、連携を図る必要があります。 学校向け貸出とは、横浜市立学校教職員を対象に、1度に40 冊まで、30 日間、図書の貸出を行う横浜市立図書館のサービスのことです。 8頁 今後の方向性 第一次読書計画期間中の各種調査では、子どもたちの生活習慣の多様化、スマートフォン等の普及による操作時間の増加など、 児童生徒が読書をする時間が減少傾向にあることが示されました。 子どもたちの情報活用能力を伸ばすうえでICT(情報通信技術)の活用は欠かせないものであり、また、障害のある子どもたちにとって、ICTの普及は読書や情報へのアクセスの助けになるものです。 「第3期教育振興基本計画」においても、「新時代の到来を見据えた次世代の教育の推進」は特に重視するテーマとして掲げられています。 このような子どもたちを取り巻く社会情勢の変化のなかで、より多くの子どもたちが主体的に学び、生きる力として読書力を身につけられるよう、 情報活用能力育成と読書活動推進との両面にわたる取組を推進します。 また、子どもたちが自発的に読書習慣を身につけられるよう、最も身近な読書施設である学校図書館へ親しみを持たせ、その機能を活用する取組を推進する必要があります。 このため、学校図書館の利活用の状況を反映した成果指標を設定します。 また、1日のうち読書を「している」と回答した小中学生の割合を指標とし、より多くの子どもが読書に親しめるように取り組みます。 図書館は引き続き、学校向け貸出等を通じて、市立学校を支援します。 私立等の学校に対しては、市立図書館のグループ貸出など資料提供を通じた支援のほか、本市の読書活動推進イベントや 市立学校の読書活動推進の取組について、情報提供を行うなど市として今後、関係を構築し、連携を図る必要があります。 グループ貸出とは、横浜市内で読書に関する活動を行う会員5人以上のグループを対象に、1度に30 冊まで、30日間、図書の貸出を行う横浜市立図書館のサービスのことです。 9頁 (2) 取組の振り返りと成果・課題 ア乳幼児期からの取組 乳幼児期から学齢期の子どもにとっては、最も身近な存在である保護者や、保育者等と共に読書の楽しさを分かち合い、読書に親しむことが有効です。 子どもが日々の生活の中で読書を身近に感じられるよう、家庭での取組に加え、幼稚園・保育所、地区センター、地域子育て支援拠点など市民の身近な施設での取組も進めました。 地区センターとは、地域住民が、自らの生活環境の向上のために自主的に活動し、及びスポーツ、レクリエーション、クラブ活動等を通じて相互の交流を深める場のことです。 地域子育て支援拠点とは、就学前の子どもとその保護者が遊び、交流するスペースの提供、子育て相談、子育て情報の提供などを行う子育て支援の拠点施設のことです。 (ア) 家庭における読書活動の推進 振り返り 保護者向けの読み聞かせ等の講座、親子で参加できるおはなし会など本に親しむことの大切さや意義を広く伝える取組を実施しました。 ・おはなし会とは、主に子どもたちを集めて本の読み聞かせなどをする集まりのこと。  図書館等の読書関連施設だけでなく、地域の文庫活動(地域の人々に本を読んでもらいたいと願い、市民自らが行う民間の図書館活動)で実施しているところもあります。 区役所は、絵本についての講演会や地域の団体・施設が連携した絵本フェスティバルの開催、市民利用施設における絵本の巡回展示等を行いました。 図書館は、育児教室等の中で、保護者向けに絵本の選び方、読み聞かせ、わらべうた(子どもたちが遊びなど日常生活の中で、口伝えに歌い継いできた歌)等の 講座を開催したほか、乳幼児時健診等で絵本やわらべうたを紹介したリーフレットを配布しました。 区役所と図書館が共催した乳幼児健診でのおはなし会は、実施区が25 年度の6区に対し、30 年度は8区と拡大し、参加人数が増加しました。 (おはなし会の回数と人数については、25年度は617回、16,555人、30年度は616回、20,520人です。) 10頁 成果と課題 保護者向けの講座や親子で参加できるおはなし会等は、地区センターや地域子育て支援拠点など市民利用施設でも広く行われています。 乳幼児期から親子で参加できる機会が拡大していることから、乳幼児健診時の読み聞かせ等について取組を拡充します。 ※金沢図書館「ファーストブックの選び方講座わらべうたと絵本の紹介」の様子の写真を掲載しています。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 ・乳幼児期の読書活動推進の取組(拡充) 11頁 (イ) 幼稚園・保育所等における取組 振り返り 区役所と図書館が連携するなどし、幼稚園教諭、保育士、地域子育て支援拠点職員を対象とした読み聞かせ講座を開催したほか、 幼稚園・保育所の図書コーナーの図書購入の支援、幼稚園の保護者に向けた本の修理講座等も行いました。 図書館は、司書が保育所等に出向いて、子どもたちへ読み聞かせを行ったほか、団体貸出、グループ貸出を通じて、幼稚園・保育所等の読書環境の充実を支援しました。 団体貸出とは、図書館サービス及び読書の普及を図るとともに、地域の自主的な活動を支援することを目的に、構成員が30名以上の地域の自治会、 町内会や地域文庫等の社会教育団体などへ1団体につき最多で1,000冊、1年間、図書の貸出を行う横浜市立図書館のサービス。 成果と課題 読み聞かせの研修など、保育者に対する研修が取り組まれましたが、保育所に比べ幼稚園への取組は少ない状況です。 幼児期に読書に親しむことは、その後の読書習慣の定着に有効なため、引き続き幼稚園、保育所等と連携し読書活動を推進していく必要があります。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 イ学校における取組(小・中学校、高等学校、特別支援学校) 市立学校は、それぞれの学校の特性並びに児童生徒の発達段階に応じた「学校図書館教育指導計画」を作成し、学校司書等による学校図書館を中核とした児童生徒の読書活動の推進と、 司書教諭と学校司書が連携して学校図書館の情報活用を行う授業支援に努めました。 12頁 (ア) 小・中学校における取組 振り返り 平成 28 年度に学校司書の全校配置を達成し、学校図書館を活用した授業支援や読書活動を推進しました。 読書活動の充実の観点では、司書教諭・学校司書・ボランティアが連携し、学校図書館の環境整備が行われました。 ボランティアとは、自主的、主体的に社会貢献活動を行う個人。 読書活動ボランティアとしては、学校や図書館、地域の施設等において読み聞かせや本の修理などの活動をする人が多く活躍している。 小学校では、ボランティアによる読み聞かせや、始業前の時間を活用した「一斉読書活動」、読書に関するクイズなどの本に親しみを持たせる取組が推進されました。 中学校では、おすすめ本コーナーの設置や POP コンテスト、書評合戦「ビブリオバトル」など児童生徒が互いに本を紹介し合う取組も推進しました。 「ビブリオバトル」とは、発表者が面白いと思った本をプレゼンテーションし合い、一番読みたくなった本を参加者の多数決で決定する書評会のこと。 ゲーム感覚で楽しみながら本に関心を持つことができ、読んでみたいと思える本に出会える機会が増えることなどが効果として挙げられます。 また、図書館情報教育の初歩として、自分の求めている情報がどこにあるか探すための分類番号の解説や目次・索引の使い方のレクチャーをはじめ、 様々な教科に合わせ参考資料を用意したり、情報の整理のしかたを説明したりするなどの支援を行いました。 普段の授業だけでなく、行事や特別活動に合わせた本を紹介するなどの取組も行われています。 学校長に向けたアンケートでは「学校図書館の環境整備が進んだ」「子どもたちの読書量が増加した」「教育活動に大きな効果がある」など、確かな手ごたえを感じていることが読み取れます。 教育委員会は、司書教諭及び学校司書への研修を行い、活動を支援しています(司書教諭年2回、学校司書年10回程度)。 また、学校図書館の蔵書管理システムの電算化は、平成27年に全校で完了し、学校図書館教育推進校では蔵書の相互貸借も試験実施されました(平成28、29年度)。 さらに読書感想画(読書で得た印象や感動を絵画に表現したもの)の展示等において、図書館と学校が連携した取組も実施されています。 13頁 成果と課題 より多くの子どもたちが読書に親しむことができるよう、司書教諭・学校司書・ボランティアが連携して行う読書活動の推進や、学校内の読書環境整備、 学校図書館の利活用の促進が引き続き必要です。 文部科学省の調査研究によれば、子どもたちの読書のきっかけとして、友達からの本の紹介は有効であるとの指摘もあり、 ビブリオバトルなどの児童生徒が本を紹介し合う取組を推進していくことも必要です。 また、横浜市では学校カリキュラムの中で学校図書館の機能を「学習センター」「情報センター」「読書センター」として位置付け、 「読書活動を充実して子供たちの豊かな学びをつくりだす」ことを目指しており、学校図書館教育と連動した授業改善の取組が求められます。 子どもたちにとって最も身近な読書施設として、子どもたちが読みたい本を手に取れるよう、学校図書館の蔵書を効果的に活用する取組についても検討します。 学校司書の全校配置が達成され、学校図書館の機能強化が求められる中で、司書教諭・学校司書のスキル向上が必要です。 学校司書のニーズに合わせた研修を行うなど、スキルアップに取り組みます。 私立等の学校に対しては、イベント周知など関係構築に向けた働きかけを行う必要があります。 ※「図書委員おすすめの一冊」の展示、授業と連動して関連する本を紹介している展示、 「ワールドカップ」、「秋」など「季節やニュースに合わせた本」の展示の写真を掲載しています。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 ・司書教諭、学校司書等が連携した、読書活動の推進や学校図書館の活用による授業改善(新規) ・司書教諭及び学校司書の研修の充実(新規) ・私立等の学校との連携に向けた関係構築(新規) 14頁 コラム:子供の読書活動優秀実践校として文部科学大臣表彰を受賞 平成29年度以降毎年、横浜市の小中学校が「子供の読書活動優秀実践校」文部科学大臣よりコンスタントに表彰されています。 ◎平成29年度受賞校飯島中学校(栄区) 学校司書との授業連携 司書教諭、図書館担当教諭、学校司書が連携し、学校図書館を従来の静かな読書の場に加えて、アクティブな学びの場として活用を提案しました。 授業支援期間および終了後に、生徒の昼休み、放課後の自主的な学習が見受けられるようになりました。 ◎平成29年度受賞校西本郷中学校(栄区) 文化祭での作家パネル展 平成25 年から毎年、文化祭で神奈川近代文学館よりパネルを借り、作家展を行っています。 併せて、図書委員も趣向を凝らした展示を作成しています。 今年度は井上靖展のために、委員が作品を読みながら、カルタ形式の文豪クイズなどを作成しました。 ◎平成30年度受賞校駒岡小学校(鶴見区) 学校図書館を活用した調べ学習の写真を掲載しています。 司書教諭と学校司書の協働によって子どもの自主的な読書活動を促す環境づくりに取り組み、特に蔵書環境の整備、充実について顕著な成果をあげました。 また、授業における学校図書館の活用に学校をあげて取り組むことで、生徒の資料活用の頻度とその能力が高まりました。 ◎平成30年度受賞校川和中学校(都筑区) 教員ごとの企画による読み聞かせの写真を掲載しています。 学校司書が配置され、図書館の環境整備、本の選定配架の工夫等に取り組み、来館者数は約7.4 倍、貸出冊数は約4.4倍に増加しました(平成29年度前期と平成27年度の比較)。 また 、朝読書に向けての本の紹介や、授業に学校司書が参加してのオリエンテーション、ブックトーク、ビブリオバトル等の活動が日常的に行われました。 ◎平成31年度受賞校榎が丘小学校(青葉区) 全校で行ったペア読書の様子の写真を掲載しています。 朝会の校長先生の話に関連する本の特設コーナーを学校図書館に設けたり、「ファミリー読書シート」を配布して家族の読書記録をとるようにしたりして、読書活動が幅広く展開されています。 授業を行う教員と資料を提供する学校司書が連携を図り、学校図書館を利活用した授業実践も増えています。 平成30年度には、PTA広報紙が学校図書館を特集し、保護者や地域からも一層注目を集めています。 ◎平成31年度受賞校すすき野中学校(青葉区) 小学生への読み聞かせの様子の写真を掲載しています。 学校司書とボランティアが協働して、季節や時事に関する展示を工夫し、細部まで行き届いた学校図書館の環境整備を行っています。 学校司書が新聞記事をスクラップして、授業で活用できる工夫もしています。 近隣の小学校の図書委員が中学校の図書委員会の活動を体験したり、中学校の図書委員が小学校に読み聞かせの訪問をしたりする等、 読書活動を通じた小中交流の活動に特色があります。 15頁 (イ) 高等学校における取組 振り返り 市立高等学校では読書活動の一層の推進に向けて、学校図書館を活用した授業支援や読書活動を実施しました。 ビブリオバトルや古本市、委員会主導による作家講演会や読書会等を実施し、教員や生徒が互いに本を紹介し合う取組を推進しました。 読書会とは、何人かのグループで、特定の図書、または特定のテーマに関する複数の図書を読み、感想を述べあい意見交換し合う会のことです。 推薦図書の展示や、附属中学校と連携しての企画事業、市立図書館からの依頼を受け、小学生を対象とした企画事業の協力者となるなどの取組も実施されています。 成果と課題 文部科学省の調査研究によれば、読書のきっかけとして、友達からの本の紹介は有効であるとの指摘もあり、ビブリオバトルなど互いに本を紹介し合う取組を推進していくことが必要です。 私立等の学校と連携を図るため、市として関係を構築していく必要があります。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 ・私立等の学校との連携に向けた関係構築(新規) 16頁 (ウ) 特別支援学校における取組 振り返り 学校司書を全校に配置し、学校図書館を活用した授業支援や読書活動を推進しました。 教育委員会は、司書教諭及び学校司書への研修を行い、活動を支援しています。 (司書教諭年2回、学校司書年10 回程度)。 蔵書の充実の観点では、児童生徒の障害の程度や興味関心に合わせた資料の整備・提供を進めました。 保護者への図書の貸出や、専門性を生かしたセンター的機能として、小・中学校の個別支援学級等の児童生徒に対する蔵書の貸出等も行われています。 教職員に対する支援として、学校司書によるオリエンテーションや授業支援、情報発信も行いました。 盲特別支援学校における読書活動では、墨字図書・拡大写本(既に発行された図書を大きな文字に書き直し作成した本)等の収集、提供や、 障害の程度に合わせた教材等の収集・整備も行いました。 ろう特別支援学校においては、朗読会(詩歌や文章等を読み上げ、鑑賞・批評する会)を実施したほか、インターネット環境を整備し、 学習センター・情報センターとしての機能も充実させました。 成果と課題 特別支援学校においては、各学校の特性に応じ、幼児児童生徒一人ひとりの障害特性や発達段階に応じた読書環境の整備・充実を 一層進めていくことが必要です。 さらに特別支援学校の専門性を生かしたセンター的機能を効果的に活用し、読書環境の整備に関する支援を充実していくことも必要です。 学校司書の全校配置が達成され、学校図書館の機能強化が求められている中で、司書教諭・学校司書のスキル向上が必要です。 学校司書のニーズに合わせた研修を行うなど、スキルアップに取り組みます。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 ・司書教諭及び学校司書の研修の充実(新規) ・障害特性や発達段階に応じた読書環境の整備(拡充) 17頁 2 重点項目2 成人の読書活動の推進と担い手の拡大 成人は、地域における自主的な読書活動の主体であるとともに、読書活動推進の担い手です。 より多くの人が主体として活動に親しみ、担い手として気軽に活動に参画できるよう、教育委員会、区役所、図書館は取組を進めました。 (1) 成果指標の達成状況と課題、今後の方向性 ◎読書活動の担い手の拡大を目標と定め、成果指標を、読み聞かせ、朗読等ボランティアの活動者延べ人数(図書館と連携した事業))の推移とし、 平成30年度末の目標値は3,000人としていました。 実際の推移は以下のとおりです。 平成24年度は2,073人 平成25年度は2,427人 平成26年度は3,584人 平成27年度は3,929人 平成28年度は4,188人 平成29年度は4,039人 平成30年度は4,072人 達成状況 「読み聞かせ、朗読等ボランティアの活動人数(図書館と連携した事業)」は、 平成24年度の2,073 人から順次拡大し、平成30 年度には4,072 人に達し、目標値を大幅に上回りました。 平成28年度以後、図書館開催の読み聞かせボランティア講座が、毎年度60 回程度と安定的に開催されたことにより、活動人数は4,000 人程度で推移しています。 (平成28年度:62回開催・1,126人参加、平成29年度:61回開催・1,085人参加、平成30年度:69回開催・1,003人参加)。 また、ボランティアの中には、自主的に地区センターなどの市民利用施設等で活動している方もあり、市民の身近な場所での読書活動の推進を担っています。 参考 読み聞かせ、朗読等ボランティアの活動者延べ人数とボランティアによるおはなし会回数・参加者数の実績推移(図書館と連携した事業)のグラフが掲載されています。 活動延べ人数については、 平成24年度は2,073人 平成25年度は2,427人 平成26年度は3,584人 平成27年度は3,929人 平成28年度は4,188人 平成29年度は4,039人 平成30年度は4,072人 おはなし会の回数については、 平成24年度は993回 平成25年度は1,009回 平成26年度は1,122回 平成27年度は1,173回 平成28年度は1,232回 平成29年度は1,212回 平成30年度は1,253回 参加者数については、 平成25年度は21,326人 平成26年度は21,017人 平成27年度は23,993人 平成28年度は25,429人 平成29年度は23,847人 平成30年度は24,519人 18頁 課題 図書館によるおはなし会の実績によると、ボランティア活動人数とともに実施回数・参加人数が、増加しました。 担い手数の維持は、読書活動の推進に不可欠です。図書館と連携した事業以外では、地区センターなどの市民利用施設においても、担い手が活動していることが把握できています。 読書活動の担い手の拡大に向けて、さらにボランティアの活動の場を広げていく必要があります。 参考 市民利用施設における読み聞かせ・おはなし会ボランティア活動延べ人数(教育委員会調査)についての調査表が掲載されています。ここでは平成26年度と平成29年度の調査結果が記載されています。 地区センターの平成26年度の回答数は27件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は47人、平成29年度の回答数は37件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は45人 コミュニティハウスの平成26年度の回答数は31件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は26人、平成29年度の回答数は38件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は45人 市民図書室の平成26年度の回答数は12件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は35人、平成29年度の回答数は12件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は20人 社会教育コーナーの平成26年度の回答数は0件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は0人、平成29年度の回答数は1件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は58人 市立保育園の平成26年度の回答数は38件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は18人、平成29年度の回答数は43件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は20人 地域子育て支援拠点の平成26年度の回答数は6件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は42人、平成29年度の回答数は10件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は51人 青少年施設の平成26年度の回答数は0件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は0人、平成29年度の回答数は1件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は78人 地域ケアプラザの平成26年度の回答数は42件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は28人、平成29年度の回答数は49件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は35人 放課後キッズクラブの平成26年度の回答数は21件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は16人、平成29年度の回答数は29件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は16人 はまっ子ふれあいスクールの平成26年度の回答数は13件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は7人、平成29年度の回答数は13件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は7人 放課後児童クラブの平成26年度の回答数は6件、平成26年度の1施設当たり活動延べ人数は9人、平成29年度の回答数は5件、平成29年度の1施設当たり活動延べ人数は16人 ◎今後の方向性 初心者向け講座により活動開始を後押しするとともに、スキルアップ講座などのレベル別講座や乳幼児向けなど対象別講座を充実させ、担い手一人ひとりの資質の向上を図ります。 また、ボランティア活動を行う場所や機会について、情報提供が必要です。 ボランティアの活動の場を図書館のみならず、地区センターなどの市民利用施設に拡大していくために、成果指標は、図書館と連携した事業及び市民利用施設における 「読み聞かせ、朗読等ボランティアの活動者延べ人数」とします。 19頁 (2) 取組の振り返りと成果・課題 ア読書の日、読書活動推進月間等を活用した読書活動の拡大 振り返り 本市は、読書の楽しさや読書活動を啓発するための全市的なイベントとして、平成26年度から毎年「横浜市読書活動推進ネットワークフォーラム」を開催し、 「ビブリオバトル」「まちライブラリー」などの参加者、活動の担い手ともに楽しめる取組を紹介しました。 まちライブラリーとは、共用の棚をカフェ等に設置して、メッセージカードをつけた本を持ち寄り、その場で読んだり、借りたりしてメッセージを交換することにより交流できる取組のこと。 区役所や図書館は、11月の市民の読書活動推進月間や区民まつり、周年記念事業等を活用し、読書に親しむための普及啓発イベントを開催しました。 成果と課題 「ビブリオバトル」「まちライブラリー」は、学校や地域で取組が推進され、広がりを見せています。 さらに多くの皆様に本を介したつながりを感じていただけるよう、横浜市読書活動推進ネットワークフォーラムを各区と 連携開催することや会場規模等の拡充を図るなどイベントの充実・拡大を図っていく必要があります。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 ・横浜市読書活動推進ネットワークフォーラムの拡大(拡充) イ高齢者や障害のある方への読書活動支援 振り返り 区役所や図書館により、高齢者に向けた読み聞かせ等の活動に興味のある皆様を対象とした講座が開催されました。 受講者に活動場所となる施設を紹介する取組や、高齢者向けの読み聞かせに適した絵本・紙芝居等のブックリストを提供する取組も行われています。 図書館は、障害のある方へ、対面朗読、録音図書・点字資料の貸出、図書・雑誌の配送貸出(*23)等を行いました。 対面朗読とは、視覚などに障害を持つ人に対し、その要望に応じて資料を読むなどするサービス。 また、障害のある方との対話を通して、来場者が障害についての理解を深める企画事業を実施しました。 録音図書とは、文字で書かれた図書を、カセットテープによるアナログ形式、 またはDAISY(デイジー。カセットに代わるデジタル録音図書の国際基準規格)等によるデジタル形式で録音した図書のこと。 配送貸出とは、心身に障害があり図書館への来館が困難な方に、貸出用の図書や雑誌を配送する横浜市立図書館のサービスのこと。 20頁 成果と課題 高齢者に向けた読み聞かせ、朗読、紙芝居等を行うボランティア育成講座等の参加者数は増加しています。 また、高齢者自身が行う朗読会やおはなし会も行われています。 (図書館における高齢者向けイベント開催回数(参加人数)/平成26年度16 回(338 人)、30 年度53 回(885 人)) 図書館は、ニーズの高いこれらのイベントに引き続き取り組む必要があります。 また、障害の有無や年齢に関わらず、誰でも読書に親しめる環境づくりに向け、グループ貸出等を活用した支援とともに、ICTの活用や先進事例の情報収集に努める必要があります。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 ウ 活動の担い手自身も楽しめる取組の推進 振り返り 区役所、図書館、地区センターなどの市民利用施設が連携し、「ビブリオバトル」など本を介して人と人とがつながる取組を実施しました。 「まちライブラリー」は、公共施設や地域の郵便局、店舗等に設置され広がっています。 成果と課題 「ビブリオバトル」「まちライブラリー」など担い手自身も楽しめる取組が地域で広がりを見せています。 交流し情報を共有することにより、連携イベントが開催され、活動エリアが広がるなど担い手の活動が発展した事例も見られます。 引き続きこうした取組を推進していくことが必要です。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 エ 読書活動を支えるボランティアへの支援 振り返り 新たに読み聞かせボランティアの活動を始めようとする方を対象とした、初心者向け講座が全区で開催されました。 図書館は、日常的にボランティア活動に関する相談を受けるとともに、読書活動団体のパネル展や活動場所の情報提供、 ボランティアメールマガジンの配信、「読み聞かせボランティアハンドブック『本の世界を広げよう』」の配布により活動を支援しました。 読書活動団体とは、読書するため、あるいは読書の内容を豊かにするために様々な活動を行う団体やグループ。 21頁 成果と課題(※活動の様子の写真を掲載しています。) ボランティアの中には、読み聞かせ等の技術を磨き、地域や学校で指導的役割を担う団体や市民もいます。 初心者向けに加え、知識や技術、活動内容に応じたスキルアップ等の講座を充実させることや、ボランティアの活動場所の情報提供の充実などにより ボランティア活動をより発展させていく必要があります。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 ・活動場所の情報提供(新規) ・担い手拡大のための講座の充実(拡充) コラム 第31期横浜市社会教育委員会議の提言より まちライブラリーのような民間の団体や個人の間でみられる読書活動が「他者とのつながり」を構築する契機になっているとしたうえで、 こうした市民による「読書活動=地域づくり活動」をさらに推進するため、行政が先進的な取組を積極的に市民に紹介し、 市民が気軽に参加できるような環境づくりを進めることが重要である、との指摘があります。 22頁 3 重点項目3 読書活動の拠点の強化と連携 地域の読書活動を活性化させるためには、図書館及び地区センター、コミュニティハウスなどの読書関連施設が、それぞれに機能を発揮し、 相互に連携することで市民の読書活動を支えることが必要です。 コミュニティハウスとは、身近な地域での生涯学習や地域活動の場として利用できるように、既存施設の一部を活用し、図書室やミーティングサロンなどを備えた施設のこと。 学校施設を活用したものも多いです。 読書関連施設とは、本の貸出しを行ったり、その場で読書することができる施設。市立図書館だけでなく、図書コーナーのある地区センターやコミュニティハウス等各施設を指します。 図書館は、レファレンス機能の強化、蔵書の充実等により「地域の情報拠点」としての機能強化を図るとともに、グループ貸出や専門的な情報、 司書の専門性等を活かして他の読書関連施設の支援に努めました。 レファレンスとは、図書館が行う利用者サービスの一つです。 利用者の調べものや資料の相談などに対し、必要とする資料・情報等の提供、関連機関の紹介、文献複写の取次ぎなど情報入手の支援を行うことを指します。 (1) 成果指標の達成状況と課題、今後の方向性 目標を地域や学校との連携による図書活用の推進と定め、成果指標を図書館での団体貸出、グループ貸出、学校向け貸出の冊数の推移とし、 平成30年度末の目標値を合計24万冊としました。 平成24年度末は163,611冊 平成25年度末は155,972冊 平成26年度末は160,661冊 平成27年度末は166,064冊 平成28年度末は162,966冊 平成29年度末は154,690冊 平成30年度末は144,925冊 なお各年度の内訳は 平成24年度末の団体貸出は88,347冊、グループ貸出は31,721冊、学校向け貸出は43,543冊の合計163,611冊 平成25年度末の団体貸出は74,232冊、グループ貸出は34,146冊、学校向け貸出は47,594冊の合計155,972冊 平成26年度末の団体貸出は72,024冊、グループ貸出は38,795冊、学校向け貸出は49,842冊の合計160,661冊 平成27年度末の団体貸出は63,987冊、グループ貸出は43,278冊、学校向け貸出は58,799冊の合計166,064冊 平成28年度末の団体貸出は59,463冊、グループ貸出は46,734冊、学校向け貸出は56,769冊の合計162,966冊 平成29年度末の団体貸出は52,839冊、グループ貸出は50,648冊、学校向け貸出は51,203冊の合計154,690冊 平成30年度末の団体貸出は49,521冊、グループ貸出は49,768冊、学校向け貸出は45,636冊の合計144,925冊 23頁 達成状況 「図書館での団体貸出、グループ貸出、学校向け貸出の冊数」は、24年度末の約16万3千冊から、30年度末の約14万5千冊と、 目標値の24万冊を大きく下回る結果となり、成果指標を達成することはできませんでした。 団体貸出は、自治会・町内会や地域文庫などの団体に長期間貸出を行い、読書活動に活用してもらうための制度ですが、 後継者不足による団体数の減少(平成25年度231 団体、平成30年度214団体)、団体あたりの貸出冊数の減少 (団体貸出冊数平均:平成25年度321冊、平成30年度231冊)により、利用が減少しました。 一方で、幼稚園・保育所の利用が増えており、乳幼児期の読書活動に団体貸出が役立てられています。 グループ貸出は、様々なボランティアグループ、施設等に利用が広がり、30 年度末の貸出冊数は対24年度末比で約156%増となっています。 利用グループの半数は、読み聞かせボランティアであり、おはなし会等の活動にグループ貸出が役立てられています。 こうした中、団体の状況に応じて利用しやすい仕組みとするため、従来併用できなかった団体貸出とグループ貸出を併用できるように制度を見直しました。 学校向け貸出は、24 年度末から27 年度末までは増加しましたが、その後減少に転じています。 これまでは、授業で必要な本は図書館から借りられていましたが、昨今の学校図書館の整備により学校図書館の本が充実し、学校内で揃えられるようになったためと言えます。 課題 団体貸出については、団体の現状やニーズを踏まえて制度等の見直しを行うことが必要です。 グループ貸出については、定番の絵本などニーズの高い資料に対して、充分な対応ができないことがあり、蔵書の充実が必要です。 学校向け貸出については、教職員や学校司書が貸出・返却する際の交通手段が確保されておらず、図書館から離れた学校は利用しづらい面があること、 複数の学校から同時期に同テーマの図書へ利用が集中することがあり、対応が必要です。 24頁 今後の方向性 団体貸出は、今後5年間で制度等の見直し・改善を行います。 このため団体貸出は成果指標から外し、グループ貸出、学校向け貸出冊数は成果指標として継続します。 グループ貸出と学校向け貸出は、利用者の需要に応えるため、蔵書を充実していきます。 学校向け貸出については、引き続き司書教諭や学校司書との連携を進め、授業で必要な本を学校図書館で収集できるよう情報提供を行うとともに、 各教科の発展的な学習で必要とされる学校図書館ではカバーできない蔵書については、図書館からの貸出により学校を支援します。 また、学校向け貸出は、図書館から離れた地域の学校でも利用しやすいように、教職員による図書運搬方法を確保していきます。 さらに、子どもたちが必要な時に読みたい本を手に取れる環境づくりの構築に向け、学校図書館同士の相互利用が可能か検討します。 学校向け貸出を制度上利用できない、私立等の学校に対しては、グループ貸出を通じた資料提供を行います。 (2) 取組の振り返りと成果・課題 ア 地域の情報拠点としての図書館機能の強化 振り返り 図書館は、市民の学習や課題解決支援として、レファレンスサービスや医療情報・ビジネス・法情報・子育て等の関連情報コーナーの充実に努め、 研究者・専門家を講師とした講座を開催しました。 さらに、本市における司書職の人材育成の基本方針を示した「司書職人材育成計画」に基づき、レファレンスや児童サービス等の研修を行い、司書の能力向上に取り組みました。 そのほか、身近で便利な図書館サービスの充実に向けて、平成28年1月に港南台地区センターにおいて図書取次サービスを開始し、取次場所は10か所になりました。 図書取次サービスとは、既存の市民利用施設など図書館以外の場所を活用して、本の貸出・返却を行うことができること。 平成30年度までに、行政サービスコーナー2か所(旭区二俣川駅、戸塚区東戸塚駅)、地区センター等では計8か所(港南区1か所、青葉区7か所)、合計10か所で実施しました。 また、青葉区の青葉台駅、市が尾駅、たまプラーザ駅の3か所に返却ポストも設置しています。 25頁 コラム 広域相互利用について 市立図書館は、平成29年3月から平成30年4月までに隣接5市(川崎市・鎌倉市・藤沢市・大和市、横須賀市)と図書館の相互利用を開始しました。 これにより、隣接5市の図書館で、横浜市民が直接本を借りることができるようになりました。 平成30年度までに、横浜市民が他市の図書館で借りた図書の冊数は、延べ約104万冊、登録者数は累計で2万人を超えました。 残る隣接市とは引き続き協議を行います。 コラム 移動図書館事業について(※移動図書館として使用している車の写真が掲載背れています。) 移動図書館とは本棚を取り付けた特別仕様の車で、現在は約3,000冊の図書を載せて市内を定期的に巡回しています。 市立図書館では、昭和45年から移動図書館事業を開始しています。 当時は横浜市に図書館は1館しかなく、市内全域へ図書館サービスを提供する第一歩として始まりました。 現在、横浜市には18の市立図書館がありますが、主に市立図書館から遠い地域を対象に、平成30年度時点で市内21か所を巡回しています。 市民と協力して現地の運営を行う巡回場所の新設(平成21年度)や、ビジネス支援としてみなとみらいへの巡回を開始(平成22年度)しています。 また、平成29年度には、要望の多い奈良地区へのステーションを新設するなど、効果的なサービスの実施を進めています。 成果と課題 地域に根差した情報の収集と、地域の情報拠点としての資料収集は図書館の根幹業務であるため、今後も継続していく必要があります。 中央図書館は、市民の課題解決をサポートするために、専門書等の幅広い資料の収集について一層、取り組む必要があります。 また、地域の読書活動の拠点としての役割を果たすため、施設や市民団体とのコーディネート力を持った司書の育成も必要です。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 ・中央図書館における専門書等の幅広い資料の収集(拡充) ・司書のコーディネート力向上に向けた研修の実施(新規) 26頁 イ 地域のニーズに合わせた図書資料の充実 振り返り 図書館は、地域の課題やニーズに合わせ、蔵書の充実に努めました。 また、地域の読書関連施設に対して、図書館で使われなくなった図書の譲渡や図書購入のための情報提供、団体貸出・グループ貸出等を行いました。 障害がある方に対しては、対面朗読、録音図書・点字資料の貸出、図書・雑誌の配送貸出等も行いました。 教育委員会が平成29 年度に独自に行った市民利用施設調査によると、回答施設の80.9%が、図書コーナーがあると答え、 図書コーナー運営上の課題として、受け入れる本・廃棄する本の選び方、本の修理方法等を挙げる回答が多くみられました。 市民利用施設調査とは、地区センター、コミュニティハウス、社会教育コーナー、地域子育て支援拠点、地域ケアプラザほかに対して、 図書コーナーや読書関連ボランティアなど市民利用施設の読書活動の実態を調査したもののことです。 図書館では、寄贈本や寄附金を図書館の資料の充実のために活用しています。(※サポーターズ寄付金により購入した絵本の写真が掲載されています。) 個人、企業・団体から寄贈していただいた本のうち、毎年5万冊程度を受け入れています。 平成30年度から開始した横浜サポーターズ寄附金「図書館を応援したい!」では、107万6千円ものご寄附をいただき (令和元年6月末現在)、この一部を活用して、 横浜市立図書館18館にある「初めて出会う絵本コーナー」の本を320冊購入することができました。 横浜サポーターズ寄附金とは、横浜市へのふるさと納税制度のこと。 横浜市では「横浜サポーターズ寄附金」として、「横浜を応援したい」という気持ちを広く募っており、22の事業・目的から活用先を選択することができます。 参考:図書館における寄贈冊数の推移 平成26年度の一般書の寄贈数は48,509冊、児童書は6,565冊で、合計55,074冊 平成27年度の一般書の寄贈数は51,394冊、児童書は6,815冊で、合計58,209冊 平成28年度の一般書の寄贈数は50,140冊、児童書は7,561冊で、合計57,701冊 平成29年度の一般書の寄贈数は43,764冊、児童書は5,298冊で、合計49,062冊 平成30年度の一般書の寄贈数は48,994冊、児童書は6,555冊で、合計55,549冊 27頁 成果と課題 図書館は、誰もが利用しやすい読書環境づくりに向けて、地域ニーズに応じた資料を収集するとともに、障害の有無や 年齢に関わらず利用しやすい資料の種類や提供方法を充実させることが必要です。 さらに、地域や読書関連施設の運営に関する課題を踏まえ、司書の専門性を活かして、選書に役立つ情報の提供やボランティア養成講座、 図書コーナーづくりの支援を継続していくことが求められています。 ウ 地域情報の収集・学習支援・情報発信 振り返り 図書館では、区役所、学校、自治体・町内会、企業等に働きかけ、行政資料や地域で発行された郷土資料の収集に努めました。 周年事業に合わせて、地域の変遷を振り返る写真の収集等も行ったほか、地域の郷土史研究団体や大学・企業、研究者等と協力した講演会や講座を開催し、 市民の地域情報に関する学習を支援しました。 成果と課題 地域の歴史等への市民の関心は高く、講演会や講座の開催は引き続き実施していく必要があります。 地域の郷土史研究団体や、地元の企業等との結びつきを強め、市民の学習意欲に応える必要があります。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 28頁 エ 電子書籍など新たな情報への対応 電子書籍とは、電子的に処理・編集された出版物のこと。 データ形式や配布・販売方法、読むためのソフトや端末などについては様々な媒体があります。 振り返り 電子書籍サービス、他都市の動向の調査など電子書籍の図書館での導入に向けた検討を行いました。 また、図書館が所蔵する歴史資料・貴重資料のデジタル化を推進し、デジタルアーカイブの公開を進めました。 成果と課題 図書館における電子書籍の導入については、図書館向けに提供されているタイトル数が限られており、紙の図書で利用の多い新刊の小説や児童書が 電子書籍であまり提供されていないこと、また、利用期間が定められており図書館の蔵書にならないなどの課題があるため、他都市や業界の動向を注視しながら引き続き検討します。 このほか、音声とともに画像や写真が表示される電子メディア等が出版されています。 多くの皆様に読書を楽しんでいただけるよう、ICTを活用した取組も必要です。 中央図書館で所蔵する郷土資料のデジタル化は、累計12,000 件以上となりました。 ウェブページで公開しており、マスメディア等で利用されるなど、有効に活用されています。 時間的、地理的制約なく広く資料を利活用できるメリットがあるため、引き続き資料の公開に努める必要があります。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 ・ICTを活用した取組(新規) 29頁 オ 関連施設との連携強化 <振り返り> 図書館は、地区センター、コミュニティハウスなどの読書関連施設との連携を強化するため、読書関連施設連絡会等に参加し、区内施設との情報共有、 ネットワークを構築するとともに、蔵書に関する相談への対応等を行いました。 また、各施設等での読書活動を推進するためのボランティア育成講座等も支援しました。 本を活かす人材の育成と連携をめざし、地区センターなど施設職員に向けた読書に関連する講座(図書コーナーの整備、本の修理、ビブリオバトルの指導等)も開催しました。 団体貸出とグループ貸出は、地域の読書関連施設での様々な読書活動を支えています。 学校に対しては、子どもの読書環境の整備のために、司書教諭や学校司書、学校図書館ボランティアを対象とした、 図書館による講座の開催や個別相談への対応を行いました。 また、ボランティア向けのグループ貸出や、教職員向け貸出、セット貸出などの学校向け貸出も行いました。 平成29年度からは外国籍等の児童生徒の日本語能力向上の一助として、教科書掲載作品、日本の名作を中心に母語で書かれた図書を学校あてに貸し出しました。 実施校からは、 「子どもが母語で読みながら楽しんでいる姿が見られた」 「母語の図書は学校では購入しづらいので助かる」 「図書館に中国語の本があることに驚き、行ってみたいという子どももいる」などの感想をいただきました。 ※右側に『花さき山』斎藤隆介/作 滝平二郎/絵 岩崎書店とその中国語版(上海文化出版社)の写真を掲載しています。 成果と課題 図書館と読書関連施設が読書活動を推進するための取組を連携して行うことが増え、より身近な施設で読書活動イベントを開催できるようになり、 市民の利便性が高まりました。 引き続き、読書関連施設との連携を推進するとともに、他機関や民間事業者など新たな連携先を開拓し、 各施設等における多様な市民協働を支援するため、情報共有に努める必要があります。 また、多様な読書活動を支えるために、グループ貸出、学校向け貸出に必要な資料の充実が求められています。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 ・読書関連施設との連携の推進(拡充) ・市民協働の推進に向けた情報共有(拡充) ・グループ貸出、学校向け貸出の需要に応えるための資料の充実(拡充) 30頁 4 重点項目4 区の地域性に応じた読書活動の推進 区役所・図書館・学校が連携し、区の地域性を踏まえた読書活動を推進するため、各区は読書活動の目標を平成26 年度中に定めました。 この活動目標に基づき、地域の施設、民間事業者、読書活動団体等と連携しながら取組を進めました。 (1) 成果指標の達成状況と課題、今後の方向性 目標を区の地域性に応じた読書活動の推進と定め、成果指標を平成26年度中に区の活動目標の策定とし、 目標値は平成26年度中に全区で策定することとしました。 実際には平成26年度中に全区で策定することができました。 達成状況 各区は読書活動団体等との意見交換の場や市民意見募集等を行い、26 年度中に全区で活動目標を策定し、目標を達成しました。 区の読書活動の目標策定を通じて築いた、区役所・図書館・学校の連携は読書活動推進の基盤となっています。 課題 第一次読書計画の推進により構築された連携基盤を活用し、各区の読書活動推進目標に基づく読書活動を一層推進する必要があります。 今後の方向性 各区が読書活動を継続的に推進していくため、成果指標をこれまでの「策定」から区の活動目標の「推進」に変更します。 31頁 (2) 取組の振り返りと成果・課題 ア 地域状況と活動団体等の把握 振り返り 区役所、図書館等が中心となり、地区センター、コミュニティハウスなどの市民利用施設等と連携して読書活動を推進するために、 連絡会議の開催や読書活動に関わる施設の把握を行いました。 成果と課題 区ごとに図書館及び図書コーナーのある市民利用施設等を掲載した読書施設マップが作成されました。 地域の施設や団体の状況は、時間とともに変化していくことから、継続的に状況を把握していくことが必要です。 (※例として神奈川区の読書施設マップの画像を掲載しています。) ◎今後の方向性 ・取組を継続 32頁 イ 区の地域性を踏まえた活動目標の策定と計画的な推進 振り返り 各区は、平成26年度中に全区で区の読書活動推進に関する「活動目標」を策定し、この活動目標に基づき様々な取組を実施しました。 都筑区では、読書活動団体が、車に本を積んで区内を回るなど先駆的な取組が行われました。 また、各区において、大学や民間事業者と連携した読書活動イベント等が実施されました。 成果と課題 各区において、11月の市民の読書活動推進月間に合わせたイベントや読書手帳などの普及啓発物品の作成・配布など活動目標に寄与する取組が行われました。 引き続き、区の活動目標に基づく取組を推進するとともに、区の特性に応じた地域の読書活動団体が行う先駆的な取組や、区役所や図書館が 民間事業者や読書活動団体等と連携する取組を充実する必要があります。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 ・先駆的な取組を行う区への支援策の充実(拡充) 33頁 ウ 地域の読書活動団体等との連携 振り返り 区役所、図書館等は、読み聞かせ等の読書活動団体の交流会や意見交換会等に参加し、各団体の活動状況の把握と情報共有を進めました。 図書館と地域の読書活動団体の連携事例では、広報の協力、団体の勉強会への図書館のオブザーバー参加等がみられました。 また、多文化共生を支える読書活動推進の取組として、国際交流に取り組む団体、施設及び図書館が連携して、 英語をはじめ、中国語、韓国語、ネパール語等による「多言語のおはなし会」が開催されています。 さらに、地域の読書活動団体と図書館が連携して児童サービスを推進した事例に対して、 平成28年度に都筑図書館、平成30年度に鶴見図書館、平成31年度には緑図書館が、子どもの読書活動優秀実践図書館として文部科学大臣表彰 を受賞するなど本市の取組が評価されています。(次のページのコラム参照。) また、区役所・図書館が連携し、図書コーナーのある市民利用施設等の蔵書の整備、貸出用セットの巡回などに取り組む事例が見られました。 成果と課題 区ごとに行われている読書活動団体と区役所や図書館、市民利用施設が連携・協力する取組を引き続き推進することが必要です。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 34頁 コラム 子供の読書活動優秀実践図書館として文部科学大臣表彰を受賞 ◎平成28年度受賞図書館の都筑図書館(都筑区) ※「市民グループと図書館の打合せ」の様子、「市民グループによる読みきかせイベント」の様子の写真を掲載しています。 平成7年の開館以来、地域とともにある図書館として、図書館に関わる市民グループの組織化を支援し、 「つづき図書館ファンクラブ」(平成15年発足)や「つづきっこ読書応援団」(平成21年発足)などと協働して、おはなし会の開催など活発に活動してきました。 平成27年度、開館20周年を迎え、市民が参加した実行委員会を中心に、読書のフォーラムなど様々な周年事業を行い、読書活動の推進に取り組みました。 ◎平成30年度受賞図書館の鶴見図書館(鶴見区) ※「つるみっこ絵本広場」の写真を掲載しています。 鶴見区の乳幼児健診での子育て支援事業「つるみっこ絵本広場」では、年間延べ360回、3,000組を超える親子に、絵本やわらべうたを紹介しています。 この事業に携わるボランティアスタッフの養成や交流にも取り組んでいます。 おはなし会は3つの年齢別で定期開催、小学校や保育園への出張おはなし会も行っています。 また、地元の学校と連携し、大学生によるおはなし会や高校生による科学遊びの会も開催しています。 鶴見区には外国につながる子どもが多いことから、国際交流ラウンジ等と連携して支援の取組を行っています。 ◎平成31年度受賞図書館の緑図書館(緑区) ※「ビブリオバトル体験ワークショップ」の様子の写真を掲載しています。 乳幼児期から青年期まで、切れ目のない読書支援に取り組んでいます。 乳幼児向けには、わらべうたや読み聞かせ講座のDVD 作成や乳幼児向けの絵本のセット貸出 を実施しています。小学生向けに市内で初めて「はじめてものがたりコーナー」を設置したほか、「夏休み子どもクラブ」として工作会や講演会を開催しています。 さらに、中高生を対象とした、ビブリオバトル体験ワークショップや、「中高生のための文章術講座」などを開催し、子どもの発達段階ごとに効果的な取り組みを行っています。 35頁 エ 読書活動団体のネットワーク化の推進 振り返り ボランティア交流会や懇談会を開催し、団体間の情報交換会が行われました。 また先進事例を広く紹介するため、国等の表彰制度への推薦も行っており、平成30年度には都筑区、平成31年度には青葉区の団体が子どもの読書活動優秀実践団体として文部科学大臣表彰を受賞しました。 成果と課題 読書活動団体は、地域の読書活動を支え、活性化に貢献しています。 一方で、活動の多くが学校や施設ごとに行われていることから、交流会等を開催し、団体間の交流を活発にして先進事例を共有するなどネットワーク化を図ることが必要です。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 コラム 子供の読書活動優秀実践団体として文部科学大臣表彰を受賞 ◎平成30年度受賞団体のつづきっこ読書応援団(都筑区) ※「あおぞら図書館」の様子の写真を掲載しています。 講座「つづきっこの読書環境を良くする応援団になろう」から生まれた、横浜市都筑区の市民グループです。 図書館や保育所、市民利用施設でのおはなし会の開催や、ボランティア交流会や勉強会など、担い手を支援する活動にも取り組んでいます。 児童書の寄付を呼びかけ、集まった本を区内の小中学校や幼稚園などに配布する「リユース図書活動」を続けています。 図書館や学校、幼稚園・保育所、NPOなどと幅広く連携し、子どもと読書に関わる活動を区内全域で進めています。 ◎平成31年度受賞団体の青葉おはなしフェスティバル実行委員会(青葉区) ※「青葉おはなしフェスティバルエンディング」の様子の写真を掲載しています。 青葉おはなしフェスティバルは青葉区で活動する30を超えるボランティアグループが年に1回、1日中複数の会場でおはなし会をする、市内最大級のおはなし会です。 平成30年度は11月に行いました。 参加者は1,000 人を超えることもあり、毎年多くの子どもたちが楽しみにしています。 この実行委員会は20 年にわたりフェスティバルを開催し、地域におはなしの輪を根付かせ、ボランティアをけん引してきました。 様々な読書関連団体の情報共有の場ともなり、地域コミュニティー形成の一助を担っています。 36頁 オ 地域の団体間の連携による読書活動の推進 振り返り 読み聞かせ団体が集まって開催する「おはなしフェスティバル」や、動物園・区役所・図書館が連携した読書講演会、書店と連携したビブリオバトル、 鉄道会社と連携した図書コーナーの設置等が行われました。 広報や参加団体の誘致等を行政が担うことにより、読書活動団体等が主催する「なか区ブックフェスタ」などのイベントを支援し、地域団体間の連携が進められました。 成果と課題 団体等が連携することより、読書活動が多様化あるいは広範囲のイベントになり、多くの市民が読書に親しむ機会を提供できるようになっています。 企業等との協力には、行政が働きかけや調整を行い、地域で広がりを見せる市民の主体的な活動を、引き続き支援していくことが必要です。 ◎今後の方向性 ・取組を継続 コラム 地域の団体間による読書活動の推進 動物園・区役所・図書館が連携した読書講演会(緑区)の事例 ※「平成27年度の講演会の様子」「平成26年度の講演会に関連した本の展示」の写真を掲載しています。 緑区では、平成26年度から、例年、緑図書館と、緑区役所や動物園ズーラシアが連携し、動物や昆虫等に関する講演会とともに関連する本を紹介する事業が実施されています。 平成27年度は、「ドキドキ わくわく 動物のふしぎをみつけよう」が実施され、動物園ズーラシアの飼育員によるインドゾウを紹介する講演会や実際のゾウの歯を触ってみる体験が行われたほか、 区役所による犬の飼い方講座、図書館による動物の本の展示・貸出が行われました。 37頁 第2節 第二次読書計画 第1章 第二次読書計画の基本的な考え方 1第二次読書計画の趣旨 第一次読書計画期間中、区役所・図書館・学校は、地域性に応じた読書活動推進目標を策定し、この目標に基づき地域全体で読書活動を推進してきました。 また、教育委員会は、他機関、民間事業者と連携し、全市的な読書イベントや広報活動を実施してきました。 第二次読書計画は、第一次読書計画を受け継ぎ、諸情勢の変化や、これまでの取組の成果や課題等、また、令和元年6月28日に公布、施行された読書バリアフリー法の趣旨等を踏まえた上で、今後の施策の方向性と取組を示す基本的な計画として策定します。 2 計画の位置づけ 第二次読書計画は、「子どもの読書活動の推進に関する法律」第4条に位置付けられた「子どもの読書活動の推進に関する施策」及び 「横浜市民の読書活動の推進に関する条例」第3条に位置付けられた「市民の読書活動の推進に関する施策」として策定します。 また、横浜市民の読書活動の推進に関する条例第7条に基づき、国の「第四次子供の読書活動の推進に関する基本的な計画」(平成30年4月策定)との整合性を図り、 平成30年12月に「横浜教育ビジョン2030」に基づき策定された「第3期教育振興基本計画」と連動するものとします。 38頁 ※37頁の2 位置づけを図解しています。 3 推進体制 区役所・図書館・学校は、第一次読書計画で築かれた連携基盤を生かし、引き続き地域全体で読書活動を推進します。 教育委員会は、全市的な広報活動や読書活動の普及啓発イベント等への民間事業者等の協力を働き掛け、また区役所や図書館が読書活動を推進する上で必要な図書館や 学校との連携の基盤をつくり、引き続き全市的な読書活動の推進に取り組みます。 4 計画期間 令和元年度からおおむね5年間とします。 39頁 第2章 第二次読書計画で推進する4つの重点項目 第一次読書計画の「4つの重点項目」と「目標」を受け継ぐこととします。 目標には「成果指標」を設定し、進捗状況を把握しながら、「横浜市民の読書活動の推進に関する条例」の基本理念の実現に向け、読書活動を推進します。 「横浜市民の読書活動の推進に関する条例」の基本理念の実現のために以下4つの重点項目から読書活動を推進します。 1 4つの重点項目 重点項目1 子どもの発達段階に応じた読書活動の推進 子どもの成長や発達段階に合わせた読書活動及び本を薦め合うなど読書への関心を高める取組の充実に、家庭・地域・学校を通じて取り組むこととし、その内容を示しています。 重点項目2 成人の読書活動の推進と担い手の拡大 成人は、地域における自主的な読書活動の主体であるとともに、市民同士が協働して行う読書活動推進の担い手であり、子どもと同様に積極的に支援する対象です。 より多くの人が担い手として気軽に活動に参画でき、主体として活動を楽しめるような機会が地域に増えていくよう取り組むべき内容を示しています。 重点項目3 読書活動の拠点の強化と連携 図書館が地域の情報拠点としての機能を強化するとともに、区役所と図書館が中心となって、地区センターなどの市民にとって身近な読書関連施設との積極的な連携と、 市民の読書活動を支え、情報提供機能を強化するための取組内容を示しています。 重点項目4 区の地域性に応じた読書活動の推進 各区の目標に基づき、読書活動を推進します。 推進にあたっては市民と行政が協働して読書活動に取り組むための考え方と、取り組むべき内容を示しています。 ※本計画における「子ども」とは、概ね18歳までをさしており、それ以上の世代を便宜的に「成人」としています。 40頁 2 目標と成果指標 重点項目ごとに目標及び成果指標を設定し、進捗状況を把握しながら、読書活動の推進を図ります。 成果指標は、毎年度検証・公表し、次年度以降の取組に活かします。 重点項目1「子どもの発達段階に応じた読書活動の推進」 目標を子どもの読書習慣の定着とし、成果指標を下記の2つを設定します。 @小中学校の学校図書館の利活用の促進として、a 来館者数(平均値)、b 貸出冊数(平均値)、c 学校図書館が好きと答えた児童生徒の割合を設定します。 a来館者数の平均値は、平成30年度末の当初値は11,350人であり、令和5年度末の目標値は「当初値から増」とします。 b貸出冊数の平均値は、平成30年度末の当初値は7,565冊であり、令和5年度末の目標値は「当初値から増」とします。 c学校図書館が好きと答えた児童生徒の割合は、平成30年度末の当初値は70.6%であり、令和5年度末の目標値は「当初値から増」とします。 A1日のうち読書を「している」と回答した小中学生の割合を設定します。成果指標の具体的な数値は以下のとおりです。 1日のうち読書を「している」と回答した小学生の割合は、平成30年度末の当初値は70.5%であり、令和5年度末の目標値は「当初値から増」とします。 1日のうち読書を「している」と回答した中学生の割合は、平成30年度末の当初値は54.9%であり、令和5年度末の目標値は「当初値から増」とします。 重点項目2「成人の読書活動の推進と担い手の拡大」 目標を読書活動の担い手の拡大とし、成果指標を、読み聞かせ、朗読等ボランティアの活動者延べ人数として、 a図書館と連携した事業の延べ人数・b市民利用施設における1館あたり平均人数を設定します。 ここで言う市民利用施設とは、地区センター、コミュニティハウス、社会教育コーナー、地域子育て支援拠点、地域ケアプラザを指します。 社会教育コーナーとは、市民の生涯学習活動やそのための研修活動、ボランティア活動などの場として、また、生涯学習に関わる情報提供や交流の場として設置された施設のことです。 それぞれの成果指標の具体的な数値は以下のとおりです。 a図書館と連携した事業の延べ人数は、平成30年度末の当初値は4,072人であり、令和5年度末の目標値は「当初値から増」とします。 b市民利用施設における1館あたり平均人数は、平成30年度末の当初値は1館あたり26.6人であり、令和5年度末の目標値は「当初値から増」とします。 重点項目3「読書活動の拠点の強化と連携」 目標を地域や学校との連携による図書活用の推進とし、成果指標を図書館でのグループ貸出、学校向け貸出の合計冊数とします。 平成30年度末の当初値は95,404 冊であり、令和5年度末の目標値は「当初値から増」とします。 重点項目4「区の地域性に応じた読書活動の推進」 目標を区の地域性に応じた読書活動の推進とし、成果指標を区の活動目標の推進とします。 こちらは平成30年度末から令和5年度に向けて、区の活動目標を引き続き推進していくとします。 41頁 第3章 読書活動推進のための方向性と取組 この章では、第二次読書計画において市民の読書活動を推進するための取組について示しています。 1 全市的な読書活動の推進 教育委員会は、全市的な広報活動や読書活動の普及啓発イベント等への民間事業者等の協力を働きかけ、また区役所や図書館が読書活動を推進する上で必要な、図書館や学校との連携の基盤をつくり、 引き続き全市的な読書活動の推進に取り組みます。 (1) 「横浜市読書活動推進ネットワークフォーラム」の拡大 教育委員会は、第31期横浜市社会教育委員会議がまとめた提言内容の「本を介して人と人とがつながるきっかけとなる事業の推進」に基づき、「横浜市読書活動推進ネットワークフォーラム」を開催しています。 横浜市読書活動推進ネットワークフォーラムでは、区役所、学校、図書館、読書活動団体、民間事業者等と連携し、ビブリオバトルやまちライブラリー等の取組を紹介するとともに、 学校司書や地域で活動する読書活動団体のパネル展示等を実施していますが、さらに多くの皆様に本を介したつながりを感じていただけるよう、各区との連携開催や会場規模等の拡充などのイベントの充実・拡大に取り組みます。 (2) 民間事業者との連携・協力に向けた取組 教育委員会は、「図書館総合展」など読書活動に関する展示会等に出展し、書店や出版社など読書活動に関心を持つ民間事業者に対して、第二次読書計画の取組をアピールすることにより、さらなる連携・協力の働きかけを行います。 図書館総合展とは、図書館関連で最大のトレードショー(商品やサービスの展示会)のこと。 図書館界全体の交流・情報交換の場、学習環境・情報流通に関する技術と知見を発表する場となっています。 42頁 ◎コラム 平成30年度「横浜市読書活動推進ネットワークフォーラム@旭区」の様子 公開読書会について 公開読書会として、子どもに大人気の「ざんねんないきもの事典」を取り上げました。 「本シリーズの編集担当者」、「書店員」、「横浜市書館司書」、旭区で読書の楽しさを広げる取組を展開する「NPO」、それぞれの立場から、この本の魅力を語り合っていただきました。 後半は来場者にもご参加いただき、会場全体で読書会を楽しみました。 ※公開読書会の様子の写真が掲載されています。 ワークショップ 区の「読書活動推進目標」の策定に向けて、どのような目標がよいか、「本のある居場所づくり」 「ビブリオバトルの普及」等、分科会にわかれて話し合いました。 旭区まちづくりポットさんが進行してくださいました。 旭区まちづくりポットとは、旭区におけるまちづくりの実践を目指すNPOのこと。 特に本を通したまちづくりに取り組んでいます。 43頁 2 重点項目1 子どもの発達段階に応じた読書活動の推進 「子どもの読書活動の推進に関する法律」第2条の基本理念では、「子どもの読書活動は、子どもが、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、 人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことのできないもの」とされており、それを裏付ける調査研究 (「平成25 年度全国学力・学習状況調査(きめ細かい調査) の結果を活用した学力に影響を与える要因分析に関する調査研究」お茶の水女子大学)もあります。 子どもが読書習慣を身につけ、自主的に読書活動を行うことができるよう、乳幼児期から学齢期まで発達段階に応じた読書活動を推進するとともに、学校、市民利用施設、幼稚園・保育所など、 子どもにとって身近な場所における読書推進の取組を充実させます。 また、読書への関心度合いの低下が指摘される中学生期、高校生期の子どもに効果的な取組を推進します。 さらに、各施設等における読書活動の充実に向けて連携に取り組みます。 (1)乳幼児期からの取組 乳幼児期は、様々な言葉を覚えていくとともに、人間関係の基盤となる豊かな心情、物事に自分から関わろうとする意欲、健全な生活を営むために必要な態度等が養われる時期です。 子どもにとって家庭は、生活の拠点であり、生きる力を身に付けていく大切な場です。 子どもの読書習慣は、日常の生活を通して形成されます。 乳幼児期において、わらべうたを楽しむことは、身近な大人とのコミュニケーションを促進し、「聞く」「話す」という言葉の土台を形成します。 また、読み聞かせは、身近な大人と共に読書の楽しさを分かち合うことができ、その後の子どもの読書習慣の定着に有効です。 子どもが日々の生活の中で読書を身近に感じることができ、その年代に合った働きかけが継続的に行われるように、家庭だけでなく、図書館、地域子育て支援拠点などの市民利用施設、 幼稚園・保育所など、子どもの身近な場所における、子どもの読書活動の推進にも取り組みます。 44頁 ア 家庭における読書活動の推進 家庭においては、家族で本の感想を話し合うなど、読書の楽しさを共有することにより、読書活動がより身近に感じられることが重要です。 そのため、保護者に対し、わらべうたや読み聞かせ等の大切さや意義を広く伝え、家庭での読書活動が一層進むよう努めます。 具体的には、従来の図書館や地域子育て支援拠点等の市民利用施設に加え、乳幼児健診等の場を活用した保護者を対象とした読み聞かせに関する講座や研修の実施、絵本の情報提供や親子で参加できるおはなし会等を開催します。 イ 幼稚園・保育所等における取組 幼稚園・保育所等においては、子どもが絵本や物語と出会い、多くの言葉にふれることで言語感覚を養うとともに、想像力を高めながら豊かな心を形成することができるよう、本にふれることができる環境を引き続き充実させます。 幼稚園教諭・保育士による絵本や物語、紙芝居等の読み聞かせへの支援や、絵本コーナーの充実など、読書環境の整備を進めます。また、保育者だけでなく、 保護者・地域ボランティア、小・中学生等による読み聞かせ等の活動も行い、地域の関わりの中で活発に読書活動が展開されるようにしていきます。 (2) 学校における取組 新学習指導要領を踏まえ、学校の特性並びに児童・生徒の発達段階に応じて作成した「学校図書館教育指導計画」に基づき、学校図書館の機能強化を図り、読書活動推進と授業改善に取り組みます。 教育委員会は、司書教諭及び学校司書の資質向上を図るため研修を行います。 図書館は、市立学校に対して、授業に役立つ本の情報提供により、学校図書館の資料収集を支援するとともに、多様な本を活用して「調べ学習」が行えるよう、学校向け貸出により資料提供を行います。 なお、私立等の学校や大学に対して、読書活動イベントの周知・参加など関係構築に向けた働きかけを行います。 45頁 ア 小・中学校における取組 学校司書の全校配置により、読書センターとしての学校図書館機能は大幅に改善しました。 子どもを取り巻く社会情勢が激しく変化する中、より多くの子どもが主体的に学び、生きる力として読書力を身につけられるよう、情報活用能力の育成と読書活動推進の両面にわたる、学校図書館の機能強化が求められます。 小・中学校においては、各校で「学校図書館教育指導計画」を作成していますが、新学習指導要領の実施に伴い、『学校図書館教育指導計画作成の手引』を令和元年度に改定します。 この計画に基づき、「学習センター」「情報センター」「読書センター」の役割を担う「メディアセンター」としての学校図書館機能強化を進め、その利活用をさらに推進し、子どもの読書活動と主体的な学びを支援します。 司書教諭や学校図書館担当教諭と学校司書が連携し、図書館環境整備や本の紹介など、子どもが読書に親しめるような支援と学校図書館を活用した授業づくりを推進します。 さらに児童生徒同士が本を紹介しあう、授業や学校行事、特別活動等に合わせて学校司書等が本の紹介を行うなど、本に親しむきっかけとなる取組も引き続き進め、子どもの読書習慣の定着を目指します。 また、これらの先進事例について情報提供・情報共有を推進します。 そのために必要な資質向上を図るため、司書教諭・学校司書に対する研修をより充実させます。 学校司書が全校配置され、学校司書個々の持つスキルや経験は多様化しているため、「ブックトーク」「授業支援の実践」「学校図書館の環境整備」などニーズに合わせた研修を行います。 ブックトークとは、あるテーマをもとに流れをつくって子どもに本を紹介することです。 また、市立図書館は、学校司書の人材育成、選書支援等を通じて連携していきます。 学校図書館は、学校のメディアセンターとして、子どもが必要な時に読みたい本を手に取れる環境づくりを構築するために、資料の充実に取り組みます。 また、近隣校で学校図書館の相互利用が可能か検討するともに、教職員に対して、市立図書館学校向け貸出を利用する際の図書運搬方法を整備するなど、図書館蔵書の利活用による学校図書館の充実に取り組みます。 併せて、保護者や地域のボランティア、区役所及び図書館などの関係機関との連携を引き続き推進します。 ※「学校図書館資料のラベルの見方を説明する掲示」「学校司書向けビブリオバトル講座」の様子の写真が掲載されています。 46頁 イ 高等学校における取組 高等学校においては、小・中学校で培った読書習慣を、より一層確かなものとするために、生徒の読書力の向上に向けた取組や、学校図書館と読書環境の整備を推進します。 各教科や総合的な学習の時間など、様々な教育活動を通じて、生徒の読書活動を引き続き推進します。 司書教諭や学校図書館担当教諭と学校司書が連携し、学校図書館の効果的な活用を図ります。 個々の発達段階を考慮し、生徒一人ひとりが、興味・関心や目的に応じて幅広い作品に触れられるよう、区役所及び図書館等との連携を深めるなど、学校図書館の環境をさらに整えていきます。 また、生徒同士が本を紹介し合う取組を進め、読書に関心を持つよう取り組みます。 ウ 特別支援学校における取組 幼児児童生徒一人ひとりの障害特性や発達段階に応じた読書環境の整備・充実を、引き続き行います。 司書教諭や学校図書館担当教諭と学校司書が連携し、学校図書館の効果的な活用を図ります。 そのために必要な資質向上を図るため、司書教諭・学校司書に対する研修をより充実させます。 また、区役所及び図書館などの関係機関やボランティア等と連携し、障害特性に応じた読書活動支援の充実や、児童生徒の主体的な読書活動を支援します。 さらに、特別支援学校の専門性を生かしたセンター的機能の活用により、小・中・高等学校に在籍する特別な支援を必要とする幼児児童生徒に対する読書活動支援や、 小・中・高等学校における読書環境整備に関する支援の充実を目指します。 47頁 3 重点項目2 成人の読書活動の推進と担い手の拡大 市民の誰もが豊かな文字・活字文化の恵沢を享受するためには、一人ひとりが、容易に読書に親しむことができ、読書がより身近なものに感じられることが大切です。 そのため、市民とともに読書活動に取り組み、身近な場所で読書に親しむ機会の充実に努めます。 また、本を仲立ちとして人と人とが交流し、読書を楽しむことができる活動など、担い手自身も楽しめる取組を引き続き推進します。 成人は、読書活動の主体であるとともに、読書活動推進の担い手でもあります。 ボランティアによる活動をさらに発展させるため、初心者向け講座やスキルアップのための研修会等の支援を進めるほか、ボランティアの活動の場・機会の充実にも努めます。 (1) 読書の日、読書活動推進月間などさまざまな機会を活用した読書活動の拡大 読書の日、読書活動推進月間などの読書に関する記念日や区内イベント、周年事業等の活用、広報活動等を通じ、乳幼児から高齢者まですべての市民が、それぞれの生活圏、様々な生活場面の中で、 読書の魅力に触れ、読書がより身近なものと感じられるような機会を引き続き提供します。 そのため、地域にある図書館や図書を有する地区センターをはじめとした市民利用施設、地域ケアプラザや福祉施設等で活動している読み聞かせグループなど、様々な地域団体との連携を進めるとともに、 民間事業者等の協力も得ながら、読書に親しみ楽しむ機会を広げていきます。 図書館は、令和3年に開業100周年を迎えます。 これを期に、記念イベント等、読書活動の推進に向けた取組を実施します。 (2) 高齢者や障害のある方への読書活動支援 高齢者や障害のある方は、読書に親しむ機会を得にくいなどの課題もあることから、図書館では障害者支援事業や福祉施設等の団体を対象とした貸出等を行っています。 一方、地域では高齢者や障害のある方を支える様々な福祉活動団体や施設が福祉活動を担っています。 そこで、引き続き福祉施設等を活用した読書会・朗読会等の取組を行うなど、読書団体と福祉活動に取り組む関係機関や活動団体との連携を進め、高齢者や障害のある方への読書活動の支援を進めます。 また図書館は、これらの団体や機関に対して、グループ貸出等を通じた支援等を行います。 さらに、障害の有無や年齢に関わらず、誰でも読書に親しめるような環境づくりに向けて、ICTの活用や先進事例の情報収集に努めます。 48頁 (3) 活動の担い手自身も楽しめる取組の推進 成人の読書活動では、「ビブリオバトル」や「まちライブラリー」など、本を仲立ちとして人と人が交流し読書活動を楽しむ取組が生まれ、学校や地域施設等で実施されるなど広がりを見せています。 「ビブリオバトル」や「まちライブラリー」は、そこから担い手同士の新たな連携が生まれ、さらに活動が広がっていくことが期待できます。 また、区役所、図書館、市民利用施設等が連携することで幅広い市民の参加を促進します。 (4) 読書活動を支えるボランティアへの支援 読書活動を進めるためには、それを支える人たちへの支援が大切です。 これからボランティアを始めようとする皆様へのきっかけづくりとして、またボランティア活動をさらに発展させるため、スキルアップ講座などのレベル別講座や乳幼児向けなど対象別講座を充実します。 さらに読み聞かせ、朗読等ボランティアとして活動する機会や活動場所について、各区市民活動・生涯学習支援センター等を通じた情報提供を行います。 また、外国につながる市民の皆様も読書に親しむことができるよう、外国語の堪能な方が外国につながる子どもたちに読み聞かせ等を行う事例もあります。 外国につながる子どもとは、両親の両方又はどちらかが外国籍である等、本人の国籍を問わず、様々な形で外国につながる子どもたちを総称して使用している言葉です。 引き続き、こうした環境づくりを推進します。 読書活動団体やボランティアの中には読み聞かせや朗読の技術を磨き、子どもだけでなく、成人も楽しむことができ、読書に対する興味を喚起できる、団体等も活躍しています。 こうした団体等へは、継続的な情報提供のほか、市民利用施設だけでなく地域のイベント等も活用し、人々が集まる場所での活動の場・機会の提供に努めるなどにより、活動を支援します。 49頁 4 重点項目3 読書活動の拠点の強化と連携 全ての年代の市民が、容易に読書に親しむことができ、読書がより身近なものに感じられるように、図書館とともに、地区センター、コミュニティハウスなどの読書関連施設が、 その機能を発揮するとともに、相互に連携し、情報共有を進めることが必要です。 引き続き、区役所と図書館が中心となって読書関連施設の情報提供機能の強化と連携を図り、市民の読書活動を支えます。 図書館は地域の情報拠点として、市民が必要とする情報の提供やレファレンス機能の強化、蔵書の充実により機能強化を図ります。 また、年齢や障害の有無等に関わらず、来館・利用しやすい図書館となるよう取り組みます。 (1) 地域の情報拠点としての図書館機能の強化 図書館は、市民にとって、自由に本を選び、読むことができる場であるとともに、市民の学習や課題解決のための地域の情報拠点として、レファレンスサービスや情報提供サービスにより、情報を得る場でもあります。 図書館は、相談を待つだけでなく、蓄積したレファレンス事例を分かりやすく編集し公開するなど、積極的に情報を発信・PR していきます。 さらに健康・福祉・環境・防災・まちづくりなど、地域の課題に役立つ情報提供や関連情報コーナーの設置を進めるとともに、 関係行政機関と図書館が連携した講座の開催等により、情報を得やすい環境づくりを引き続き進めます。 あわせて、レファレンス等の図書館機能を担う司書の専門性や読書関連施設やボランティアの関係を取り結ぶコーディネート力の向上を図り、 地域の読書活動及び情報の拠点としての役割を果たすため、司書の能力向上を図る体系的な研修に取り組みます。 このほか中央図書館は、専門書をはじめとする幅広い資料の収集と、レファレンスのサポートや事例の公開など、市民の課題解決をサポートする機能を強化します。 50頁 (2) 地域のニーズに合わせた図書資料の充実 それぞれの読書関連施設は、市民の読書活動を支えるため市民が必要とする図書資料を備えていることが求められます。 図書館は、市民の暮らしに役立つ情報や学びのための読書に応えられるよう、18区それぞれの地域図書館として、これまでの資料収集により構築してきた各館の蔵書構成を踏まえ、地域課題やニーズにあった蔵書の充実に努めます。 一方、市民の身近にある地区センター、コミュニティハウス等の施設は、楽しみのための読書に応えます。 このように、それぞれの施設がその利用者層に応じた蔵書を備え、市民の要望や地域の要請に応えられるよう努めます。 そのため、図書館は、地区センター・コミュニティハウス等の蔵書がより活用されるように、蔵書づくりに役立つ情報提供を引き続き行います。 また、蔵書の充実にあたっては、購入だけでなく、寄贈やサポーターズ寄附金を活用した収集に引き続き取り組みます。 (3) 地域情報の収集・学習支援・情報発信 地域の歴史や文化に関する市民の関心は一層高くなっています。図書館は区役所、学校、自治会・町内会、民間事業者等に働きかけ、 郷土の歴史に関する資料をはじめ様々な地域情報を引き続き収集・保存し、それらを活かした情報の発信を進めます。 また、郷土研究者やガイドグループ等との協働により、地域資料を活用した講座やまち歩きなど、読書活動から発展した学習支援にも引き続き取り組みます。 また、地域の課題や市民の生活課題に応じて、大学や民間事業者等と協働し、その専門的な人材や情報を活かした、質の高い講座や専門的なセミナー等の実施とあわせ、 関連図書を紹介することにより、市民の高い学習意欲に応じるとともに、読書への関心を高めます。 51頁 (4) ICTを活用した取組 図書館では新たにマルチメディアデイジー規格の資料の提供を開始します。 マルチメディアデイジー規格の資料は、音声と一緒に文字や絵や写真が表示される上、読み上げている文章がハイライトで表示されるため、 視覚障害や学習障害等により読書が困難な方、まだ文字が読めない幼児等、どなたでも読書を楽しむことができます。 電子書籍については、他都市や業界の動向を注視しながら、導入について検討していきます。 電子書籍は、来館しなくても24 時間利用が可能、文字の拡大機能、辞書機能、検索機能がついているなど、利用者の利便性向上が期待できるほか、返却の延滞がないなど、サービス面でもメリットがあります。 しかし、現時点では図書館向けの電子書籍は、タイトル数が限られており、紙の図書で利用の多い新刊の小説や児童書が電子書籍ではあまり提供されていません。 また、利用期間が定められており図書館の蔵書にならないなどの課題があるためこれらを踏まえて検討します。 図書館では所蔵している資料をデジタル化し、市立図書館ホームページ内に開設したデジタルアーカイブ「都市横浜の記憶」を通して提供しています。 「都市横浜の記憶」は、横浜市に関する歴史的資料や行政資料をはじめ、地図、浮世絵等の画像資料、市内各地域の風景写真等、Web上で、貸出等の手続きなしに、誰でも閲覧することができるサイトです。 引き続き、資料等のデジタル化を進めるとともに、機能向上に取り組みます。 ※公益財団法人伊藤忠記念財団が制作しているマルチメディアデイジー規格「わいわい文庫」の表示イメージと、 デジタルアーカイブ「都市横浜の記憶」より横浜弌覧之真景 橋本玉蘭斎貞秀 明治4年(1871)の画像を掲載しています。 52頁 (5)障害がある方等が利用しやすい資料やサービスの拡充 視覚による表現の認識が難しい方にとっては、点字図書、拡大図書、録音図書や音声読み上げ対応の資料の収集と提供が必要です。 電子書籍の中には、画面上での文字の拡大・縮小、読み上げ、表示の白黒反転が行えるなど、利用者の利便性の向上につながるものも出版されていますが、 (4)で触れた課題があるため、電子書籍の導入については引き続き検討とします。 また、障害の有無や年齢に関わらず、利用しやすい図書館の環境づくりに向けて、わかりやすい利用案内の作成や、インターネットを通じた情報発信等にも取り組みます。 図書館では、視覚等に障害のある方も利用しやすい様々なICTを活用した資料や、サービスの種類と量的な拡充に取り組み、どなたでも読書に親しめる環境づくりを進めます。 (6)関連施設との連携強化 市民利用施設との連絡会等を開催し、情報共有とイベントの開催等協力関係を深め、施設間の連携を強化し、施設情報を発信することにより、身近な読書関連施設における読書活動の推進に取り組みます。 図書館は、その専門的な情報や人材を活かして、他の読書関連施設や幼稚園・保育所等のスタッフ向けの研修や相談、情報提供等による支援に努めます。 また、読書関連施設等でおはなし会を行うなど、市民への直接のサービスも行うほか、各施設でのボランティア活動を講座の開催等を通じて支援します。 さらに、学校と連携し、子どもの読書習慣の定着、学校図書館の活性化に向けて取り組みます。 図書館は、引き続き、関連施設や学校に対し、グループ貸出、学校向け貸出等による支援も行います。 これらの需要に応えるため、定番絵本や、子ども向けの知識の本、授業での活用が見込まれる本などを充実させます。 また、市内でも外国につながる児童・生徒数が増えていますが、日本語能力の向上のためには、母語での多読習慣も効果的とされています。 日本や外国の物語、国語科で使える教材など母語で書かれた図書を充実させ、学校向け貸出などで子どもたちが手に取りやすい環境づくりに努めます。 53頁 5 重点項目4 区の地域性に応じた読書活動の推進 横浜市民の読書活動の推進に関する条例に基づき、区役所・図書館・学校は連携して、区の地域性を踏まえた活動目標を定めました。 第二次読書計画でも、区役所・図書館・学校はこの活動目標に基づき、区内の読書活動団体等と連携しながら、読書活動推進の取組を拡充して行います。 (1) 地域状況と活動団体等の把握 各区には、図書館、地区センター、コミュニティハウスなどの市民利用施設、学校施設を活用した市民図書室(学校開放事業において、学校施設を活用して、 地域住民や登録団体が中心となって運営されている図書室のこと)のほか、青少年施設、資料館などの文化施設、大学、民間事業者等の施設や事業所があります。 これらの施設や事業所では、職員、利用者及びそのグループ、ボランティアをはじめ、多くの市民が読書活動に携わっています。 また、地域で活動する文庫等の団体は、図書館の団体貸出を利用しているものだけでも、平成30年度は約210 団体あります。 さらに、学校、地域子育て支援拠点や放課後キッズクラブ等のほか、地域ケアプラザや福祉施設等で読み聞かせ等を行うボランティアが活動しています。 放課後キッズクラブとは、市立小学校で、子どもたちが安全で豊かな放課後を過ごすための居場所のことです。 区役所と図書館等が中心となり連携し、連絡会議やアンケート等により、読書活動に関わる事業や施設の状況を把握し、情報発信することが必要です。 (2) 区の地域性を踏まえた活動目標に基づく計画的な読書活動推進各区で策定した読書活動の推進に関する「活動目標」に基づき、計画的に取組を進めます。 多くの区民が読書活動に親しめる環境を実現していくため、各区で行政主体の事業だけでなく、区民が主体となった活動や独自の取組等を拡げていくなど市民の読書活動の支援を進めます。 また、区役所・図書館・学校の様々な広報媒体を活用した広報を行います。 教育委員会は、区の特性に応じたテーマに関する蔵書コーナーの新設や、民間事業者等との連携事業など、先駆的な読書活動推進の取組を行う区を支援します。 54頁 (3) 地域の読書活動団体と市民利用施設等との連携 区役所・図書館等は、市民利用施設や読書活動団体等との効果的な連携のため、引き続き情報交換の場や機会を設けます。 この機会を活用し、区内で行われている活動に関する情報を共有し、相互に交流を深めることで、地域全体で効果的な活動の推進を図ります。 特に、子どもの読書活動の推進には、家庭・学校・地域・図書館の連携が大切です。 学齢期の子どもに対しては学校が中心となり、区役所、図書館の支援を受けながら地域の読書活動団体等との交流を進め、学校・家庭・地域を通じた取組を引き続き進めます。 すべての年代の子どもが、身近な場所で読書に親しめるよう、地域の読書関連施設等における取組も引き続き行います。 また、国際交流や外国人支援に取り組む団体等と連携し、多文化共生を進める読書活動に取り組みます。 さらに、地域でのイベント等様々な機会をとらえて読書活動の普及啓発を図るため、自治会・町内会や商店街などの多種多様な団体・機関等との連携も進めていきます。 (4) 読書活動団体のネットワーク化の推進 読書活動団体等のボランティアによる活動は、地域の読書活動を支え、その活性化に大きく貢献しています。 しかしながら、ボランティア活動の多くは学校や施設ごとに行われている状況です。 そこで、区役所・図書館・学校は、交流会等を開催し、読書活動団体相互の交流を活発にして、ネットワークづくりを進めます。 区役所・図書館・学校とボランティア等が協働し、それぞれの強みを効果的に発揮したスキルアップのための研修会・勉強会等を開催し、活動をさらに支援します。 また、活発な取組を行うボランティアを各種広報媒体等で紹介することや、各種表彰制度への推薦等を通じて、地域の読書活動を支え、貢献しているボランティアを支援します。 (5) 地域の団体間の連携による読書活動の推進 読書活動とは関係の少なかった商店街や民間事業者等の協力を得やすいように、区役所等が働きかけや調整の役割を担うことで、地域の様々な団体間の連携が進むよう引き続き取り組みます。 55頁 資料編の表紙 56頁 白紙 57頁 平成13年12月12日法律第154号 子どもの読書活動の推進に関する法律 ―以下、一部抜粋― (地方公共団体の責務) 第4条 地方公共団体は、基本理念にのっとり、国との連携を図りつつ、その地域の実情を踏まえ、子どもの読書活動の推進に関する施策を策定し、及び実施する責務を有する。 (子ども読書活動推進基本計画) 第8条 政府は、子どもの読書活動の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、 子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画(以下「子ども読書活動推進基本計画」という。)を策定しなければならない。 2 政府は、子ども読書活動推進基本計画を策定したときは、遅滞なく、これを国会に報告するとともに、公表しなければならない。 3 前項の規定は、子ども読書活動推進基本計画の変更について準用する。 (都道府県子ども読書活動推進計画等) 第9条 都道府県は、子ども読書活動推進基本計画を基本とするとともに、当該都道府県における子どもの読書活動の推進の状況等を踏まえ、 当該都道府県における子どもの読書活動の推進に関する施策についての計画(以下「都道府県子ども読書活動推進計画」という。)を策定するよう努めなければならない。 2 市町村は、子ども読書活動推進基本計画(都道府県子ども読書活動推進計画が策定されているときは、子ども読書活動推進基本計画及び都道府県子ども読書活動推進計画)を基本とするとともに、 当該市町村における子どもの読書活動の推進の状況等を踏まえ、当該市町村における子どもの読書活動の推進に関する施策についての計画 (以下「市町村子ども読書活動推進計画」という。)を策定するよう努めなければならない。 3 都道府県又は市町村は、都道府県子ども読書活動推進計画又は市町村子ども読書活動推進計画を策定したときは、これを公表しなければならない。 4 前項の規定は、都道府県子ども読書活動推進計画又は市町村子ども読書活動推進計画の変更について準用する。 58頁 平成25年6月5日条例第31号 横浜市民の読書活動の推進に関する条例 (目的) 第1条 この条例は、市民の読書活動の推進に関し、基本理念を定めるとともに、横浜市(以下「市」という。)の責務並びに 家庭、学校(市立の小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校をいう。以下同じ。)及び地域における取組等を定めることにより、 市民の読書活動の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって市民一人一人の心豊かな生活及び活力ある社会の実現に資することを目的とする。 (基本理念) 第2条 市は、読書活動が、言葉を学び、感性を磨き、表現力、創造力等を高め、又は豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付ける上で大切なものであることに鑑み、 乳幼児期から高齢期まで、市民一人一人が、豊かな文字・活字文化の恵沢を享受することができる環境を整備するよう、全力を挙げて市民の読書活動を推進しなければならない。 (市の責務) 第3条 市は、前条に定める基本理念にのっとり、市民の読書活動の推進に関する施策を策定し、及び実施する責務を有する。 2 市は、前項の施策を実施するに当たっては、区の地域性に応じて、読書活動の推進を図るための目標を定めるものとする。 (家庭における取組) 第4条 家庭における読書活動は、本の感想を話し合うなど、読書の楽しさを共有することにより、読書活動がより身近に感じられるよう努めるものとする。 (学校における取組) 第5条 学校は、それぞれの学校の特性並びに児童及び生徒の発達段階に応じ、読書活動の推進に関する計画を策定し、当該計画に基づき、 学校図書館を中核として児童及び生徒の読書活動の推進に努めなければならない。 (地域における取組等) 第6条 地域における読書活動は、学校、市立図書館、地区センター、コミュニティハウスその他の読書活動に関係する施設又はボランティア活動を行う団体と連携し、 日常的な読書活動の推進に資するよう努めるものとする。 2 市は、市立図書館がその使命を全うするため、蔵書の充実その他運営の改善及び向上等に寄与する措置を講ずるものとする。 3 市は、民間団体及び事業者に対し、市が実施する市民の読書活動の推進に関する施策又は家庭、学校若しくは地域における読書活動に関する取組に協力するよう要請するものとする。 (他の計画等との整合性の確保) 第7条 市が実施する市民の読書活動の推進に関する施策及び目標並びに家庭、学校及び地域における読書活動に関する取組等については、 子どもの読書活動の推進に関する法律(平成13年法律第154号)その他の法令に基づく読書活動に関する計画等との整合性の確保を図るものとする。 59頁 (市民の読書の日等) 第8条 読書活動に関する市民の関心及び理解を深めるとともに、市民が積極的に読書活動に取り組む意欲を高めるため、 毎月23日を市民の読書の日とし、毎年11月を市民の読書活動推進月間とする。 (財政上の措置等) 第9条 市は、市民の読書活動の推進に関する施策を実施するために必要な財政上の措置その他の措置を講ずるものとする。 (委任) 第10条 この条例の施行に関し必要な事項は、教育委員会が定める。 附 則 この条例は、平成26年4月1日から施行する。 60頁 法律第49 号(令1・6・28) 視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律 以下、一部抜粋 (目的) 第1条 この法律は、視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関し、基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、基本計画の策定その他の視覚障害者等の 読書環境の整備の推進に関する施策の基本となる事項を定めること等により、視覚障害者等の読書環境の整備を総合的かつ計画的に推進し、もって障害の有無にかかわらず 全ての国民が等しく読書を通じて文字・活字文化(文字・活字文化振興法(平成17年法律第91号)第2条に規定する文字・活字文化をいう。)の恵沢を享受することができる社会の実現に寄与することを目的とする。 (基本理念) 第3条 視覚障害者等の読書環境の整備の推進は、次に掲げる事項を旨として行われなければならない。 1 視覚障害者等が利用しやすい電子書籍等が視覚障害者等の読書に係る利便性の向上に著しく資する特性を有することに鑑み、情報通信その他の分野における先端的な技術等を活用して 視覚障害者等が利用しやすい電子書籍等の普及が図られるとともに、視覚障害者等の需要を踏まえ、引き続き、視覚障害者等が利用しやすい書籍が提供されること。 2 視覚障害者等が利用しやすい書籍及び視覚障害者等が利用しやすい電子書籍等(以下「視覚障害者等が利用しやすい書籍等」という。)の量的拡充及び質の向上が図られること。 3 視覚障害者等の障害の種類及び程度に応じた配慮がなされること。 (地方公共団体の責務) 第5条 地方公共団体は、第3条の基本理念にのっとり、国との連携を図りつつ、その地域の実情を踏まえ、視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する施策を策定し、及び実施する責務を有する。 (地方公共団体の計画) 第8条 地方公共団体は、基本計画を勘案して、当該地方公共団体における視覚障害者等の読書環境の整備の状況等を踏まえ、 当該地方公共団体における視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する計画を定めるよう努めなければならない。 2 地方公共団体は、前項の計画を定めようとするときは、あらかじめ、視覚障害者等その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。 3 地方公共団体は、第1項の計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表するよう努めなければならない。 4 前2項の規定は、第1項の計画の変更について準用する。 61頁 昭和28 年法律第185 号 学校図書館法 以下、一部抜粋 (司書教諭) 第5条 学校には、学校図書館の専門的職務を掌らせるため、司書教諭を置かなければならない。 2 前項の司書教諭は、主幹教諭(養護又は栄養の指導及び管理をつかさどる主幹教諭を除く。)、 指導教諭又は教諭(以下この項において「主幹教諭等」という。)をもつて充てる。 この場合において、当該主幹教諭等は、司書教諭の講習を修了した者でなければならない。 3 前項に規定する司書教諭の講習は、大学その他の教育機関が文部科学大臣の委嘱を受けて行う。 4 前項に規定するものを除くほか、司書教諭の講習に関し、履修すべき科目及び単位その他必要な事項は、文部科学省令で定める。 (学校司書) 第6条 学校には、前条第1項の司書教諭のほか、学校図書館の運営の改善及び向上を図り、児童又は生徒及び教員による学校図書館の利用の一層の促進に資するため、 専ら学校図書館の職務に従事する職員(次項において「学校司書」という。)を置くよう努めなければならない。 2 国及び地方公共団体は、学校司書の資質の向上を図るため、研修の実施その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。 62頁 学校図書館図書整備等5か年計画 以下、一部抜粋 学校図書館の果たす役割 ● 学校図書館は、次のような機能を有しています。 ・児童生徒の読書活動や児童生徒への読書指導の場である「読書センター」 ・ 児童生徒の学習活動を支援したり、授業の内容を豊かにしてその理解を深めたりする「学習センター」 ・ 児童生徒や教職員の情報ニーズに対応したり、児童生徒の情報の収集・選択・活用能力を育成したりする「情報センター」 ● また、これからの学校図書館には、主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニングの視点からの学び)を効果的に進める基盤としての役割も期待されています。 ● 学校図書館がこれらの機能を一層発揮するためには、図書館資料の充実と、司書教諭及び学校司書の配置充実やその資質能力の向上の双方が重要です。 63頁 学習指導要領 【小学校(平成29年3月公示)】 以下、一部抜粋 第1章 総則 第3 教育課程の実施と学習評価 1 主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善 (2) 言語能力の育成を図るため,各学校において必要な言語環境を整えるとともに,国語科を要としつつ各教科等の特質に応じて,児童の言語活動を充実すること。 あわせて,読書活動を充実すること。 (7) 学校図書館を計画的に利用しその機能の活用を図り,児童の主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善に生かすとともに,児童の自主的,自発的な学習活動や読書活動を充実すること。 また,地域の図書館や博物館,美術館,劇場,音楽堂等の施設の活用を積極的に図り,資料を活用した情報の収集や鑑賞等の学習活動を充実すること。 【中学校(平成29年3月公示)】 以下、一部抜粋 第1章 総則 第3 教育課程の実施と学習評価 1 主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善 (2) 言語能力の育成を図るため,各学校において必要な言語環境を整えるとともに,国語科を要としつつ各教科等の特質に応じて,生徒の言語活動を充実すること。 あわせて,読書活動を充実すること。 (7) 学校図書館を計画的に利用しその機能の活用を図り,生徒の主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善に生かすとともに, 生徒の自主的,自発的な学習活動や読書活動を充実すること。 また,地域の図書館や博物館,美術館,劇場,音楽堂等の施設の活用を積極的に図り,資料を活用した情報の収集や鑑賞等の学習活動を充実すること。 64頁 【高等学校(平成30年3月公示)】 以下、一部抜粋 第1章 総則 第3款 教育課程の実施と学習評価 1 主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善 (2) 言語能力の育成を図るため,各学校において必要な言語環境を整えるとともに,国語科を要としつつ各教科・科目等の特質に応じて,生徒の言語活動を充実すること。 あわせて,読書活動を充実すること。 (6) 学校図書館を計画的に利用しその機能の活用を図り,生徒の主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善に生かすとともに,生徒の自主的,自発的な学習活動や読書活動を充実すること。 また,地域の図書館や博物館,美術館,劇場,音楽堂等の施設の活用を積極的に図り,資料を活用した情報の収集や鑑賞等の学習活動を充実すること。 65頁 第四次「子供の読書活動の推進に関する基本的な計画」 以下、一部抜粋 (第四次「子供の読書活動の推進に関する基本的な計画」の概要) 1 計画改正の主なポイント (1) 読書習慣の形成に向けて,発達段階ごとの効果的な取組を推進 (2) 友人同士で本を薦め合うなど,読書への関心を高める取組を充実 (3) 情報環境の変化が子供の読書環境に与える影響に関する実態把握・分析 66頁と67頁 読書活動に関する提言 (「本が人をつなぐまち ヨコハマ―読書によるコミュニティづくりの可能性について」) ―以下、一部抜粋― 4 「読む・知る」から「語る・つながる」へ 第31 期社会教育委員会議では、「居場所」「手段」「地域づくり実践活動」の3つの視点から議論を重ね、読書活動が市民生活をより豊かなものにしていく上で、 様々な可能性を持っていることを確認することができた。 関係機関、関係者には読書活動の推進に向けた取組の一層の充実を求めたい。 (1) 身近な地域における市民力を生かした読書活動の充実 読書活動は、本来、個人の生活に最も身近な学習活動の一つである。その意味では、市民が身近な地域で読書に親しむことができるような取組の充実が重要である。 各区においては、すでに区役所、図書館、学校が連携し地域の実情に応じた様々な取組を行っている。 引き続き、様々な施設、 地域で活動するNPOなどと連携し、その地域の特性や人材を生かした多様な取組が実施されるこ とが望ましい。 また、こうしたことの蓄積を踏まえ、NPOや市民グループの自主的な活動につながるような支援の仕組みづくりについて検討することも重要であろう。 (2) 学校と地域が連携した身近な読書活動の「場」づくり 学校は、子どもたちの読書活動推進の場であるとともに、市民にとって最も身近なコミュニティづくりの場とも捉えることができる。 子どもたちの読書活動を通じたコミュニティづくりという観点から、例えば、地域に住む人々が学校の中で読み聞かせを行うなど、学校と地域が連携して 子どもたちの読書活動推進に取り組んでいくことで、学校と地域、地域住民同士の交流につなげていくことができるだろう。 学校が地域の方にどのように呼びかけ、受け入れていくことができるかが、コミュニティ形成の鍵になると考えられる。 (3) 本を介して人と人がつながるきっかけとなる事業の推進 「横浜市民の読書活動の推進に関する条例」では、毎月23 日を「市民の読書の日」、毎年11 月を「読書活動推進月間」と定めている。 このような機会を捉え、読書に関わる先進的な取組の紹介や、日ごろ読書になじみのない市民へのPRを目的とした全市域対象の読書イベント(例:「横浜市読書活動推進ネットワークフォーラム」)を 開催することは、本を介した交流のきっかけづくりとして有効である。 また、市のホームページを活用して、読書活動推進に関わる様々な取組について積極的に情報発信することも重要である。 (4) 様々な施策における読書の活用 全市的に読書活動を推進していくという点で、教育委員会から市役所内の様々な部局への積極 的なアプローチが求められる。 例えば、市が主催するイベントの中で読書と関連付けた企画を実施することや、市立図書館の企画展示において市の施策に関連するテーマを取り入れるなど、相互に連携することは可能である。 また、前述した「アーキシップライブラリー&カフェ」は、空き店舗だった物件をアーツコミッション・ヨコハマ(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)の紹介でリノベーションした空き家活用の一つの例であるが、 市の施策と読書活動のマッチングの可能性を示したものと言えるだろう。 以上例示した様々な施策や課題を実現、実行するには、教育委員会や区役所だけが条例の趣旨に沿った環境の整備に取り組むのではなく、 市民生活に関わる様々な部局が、自ら市民の読書活動を支援するための施策を検討、展開する必要があるだろう。 68頁 横浜教育ビジョン2030 以下、一部抜粋 3 横浜の教育の方向性 3 豊かな教育環境を整えます □生涯にわたって主体的に学び、心豊かな生活につながるよう、市民の学びの環境を整えます。 ○市民が自分の興味や関心に応じて主体的に学び続け、心豊かな生活につながるよう読書活動の推進や図書館サービスの充実、横浜の歴史に関する学習の充実を図ります。 69頁と70頁 第3期横浜市教育振興基本計画 以下、一部抜粋 柱1 主体的な学び 施策1 主体的・対話的で深い学びによる学力の向上 @ 新学習指導要領の着実な実施と「主体的・対話的で深い学び」の実現 取組学校図書館の充実と学校司書との連携による授業改善 学校司書が教員と連携し、子どもの読書習慣の定着や資料準備等の授業支援を推進し、子どもの主体的な学びをサポート。 学校図書館が「読書センター」「学習センター」「情報センター」の役割を担う「メディアセンター」としての機能強化に向けて、 学校図書館資料の充実を図るため、他の学校図書館とのネットワークを構築。 柱2 創造に向かう学び 施策2 情報社会を生きる能力の育成 @ 児童生徒の情報活用能力の向上 取組学校図書館の充実と学校司書との連携による授業改善 学校司書が教員と連携し、子どもの読書習慣の定着や資料準備等の授業支援を推進し、子どもの主体的な学びをサポート。 学校図書館が「読書センター」「学習センター」「情報センター」の役割を担う「メディアセンター」としての機能強化に向けて、学校図書館資料の充実を図るため、他の学校図書館とのネットワークを構築。 柱11 市民の豊かな学び 施策1 生涯学習の推進 A 読書活動の推進 横浜市民の読書活動の推進に関する条例に基づき、「第二次横浜市民読書活動推進計画」を策定し、各区の地域性に応じた取組を推進します。 取組:「第二次横浜市民読書活動推進計画」の策定施策の具体的な活動の指針である「横浜市民読書活動推進計画」(2014(平成26)年策定)の計画期間が2018(平成30)年度末に終了するため、 市民の意見も踏まえながら「第二次読書計画」を策定し、引き続き、地域全体で読書活動を推進。 取組:読書の日や読書活動推進月間等を活用した普及啓発事業の推進 毎月23日の「市民の読書の日」、11月の「市民の読書活動推進月間」等を活用したイベントや、地域の施設や読書活動団体、企業等と協力した普及啓発事業を実施。 施策2図書館サービスの充実 @ 子どもの読書習慣の定着と市民の学びの支援 図書館サービスを充実するために、図書館運営・サービスの根幹である図書館情報システムの機能について、方針を決定します。 また、乳幼児期から読書に触れ合う機会を提供して子どもの読書習慣の定着を支援し、生涯に渡って市民の課題解決を支える蔵書とレファレンスの充実を図ります。 取組:誰もが利用しやすい図書館づくり ・2021(平成33)年に開業100周年を迎える横浜市立図書館で、読書活動の推進に向けた記念イベント等を実施。 ・2024(平成36年)1月に予定している図書館情報システムの更新に合わせ、先端技術や IC タグの導入、物流、施設管理等、 図書館サービスを安定運営させる機能について外部の専門家等の意見を取り入れて方針を決定し、誰もが利用しやすい図書館サービスを充実。 ・引き続き相互貸出利用ができる隣接市の拡大等を実施。 ・図書館サービスを支える人材育成を計画的に推進。 取組:子どもの読書習慣の定着への支援 ・図書館は、市の読書条例の理念を踏まえ、乳幼児期からの読書活動を支援。 未就学児とその保護者を対象とした、家庭での読書活動を推進。 ・教職員向け貸出等、学校教育への協力や学校図書館充実のための支援を実施。 ・読書習慣の定着に重要な時期であるティーンズ世代の読書活動を促進。 取組:蔵書とレファレンスの充実 厳しい財政状況の下、次の100 年を見据えて残すべき価値のある資料を選定し、特色ある蔵書を構成。 また、資料や情報源と「人」を結び付け、市民の学びや課題解決を支援するレファレンスを引き続き充実させていくとともに、刻々と変化していく社会情勢を考慮し、 紙の書籍以外にオンラインデータベースの充実、資料を活用した情報発信、市の施策に関連した情報を提供することで、市民の課題解決を支援。 71頁 第一次計画期間(平成26年度〜30年度)における各区の取組の表紙 72頁 鶴見区の読書活動推進の取組 ◎鶴見区読書活動推進に関する「活動目標」 目標1 乳幼児から高齢者まで、幅広い世代を対象にした取組を進めるとともに、鶴見区らしい多文化共生の視点を取り入れ、すべての区民が読書に親しむことのできる環境づくりを進めます。 目標2 鶴見区内には、読書活動を担う施設や読書ボランティアが多数存在しており、それぞれの活動について、相互の情報交換と事業連携を進め、地域全体で豊かな読書活動の場を醸成します。 ◎つるみ読書講演会「知ってる?紙芝居ってね…。」(平成29年度実施)について(※写真も掲載しています。) 鶴見区では、平成27年度より読書講演会を開催しています。 平成29年度は講師に長野ヒデ子氏をお招きして、大人向けの紙芝居について講演していただきました。 当日は、紙芝居の魅力や歴史についてのお話しに加え、紙芝居の実演をしていただきました。 ・実施日時:平成29年12月16日(土曜日)14:00〜15:30 ・会場:鶴見区役所 ・来場者:約100 人 ◎ワークショップ「つくってみよう鶴見の紙芝居」(平成29年度実施)(手作り紙芝居発表会の様子を掲載しています。) 講師にときわひろみ氏と紙芝居文化推進協議会をお招きし、区民を対象とした紙芝居ワークショップを開きました。 全4回の講座で、1〜3回目は鶴見にまつわる紙芝居を創作し、4回目に発表会を行いました。完成した作品はおはなし会などで活用されています。 ・実施日時:平成29年12月21日(木曜日)〜平成30年1月31日(水曜日) 全4回実施 ・会場:鶴見図書館・鶴見区役所 ・来場者:約20人 ◎鶴見図書館・駒岡小学校が文部科学大臣表彰を受賞しました!(平成30年度) 平成30 年度「子どもの読書活動優秀実践図書館・学校」に鶴見図書館と駒岡小学校が選ばれました。 鶴見図書館:「つるみっこ絵本広場スタッフ」による乳幼児支援や、鶴見区内の大学や国際交流ラウンジとの連携によるおはなし会等を実施しています。 駒岡小学校:司書教諭と学校司書の協働により、子どもの自主的な読書活動の環境づくりに取り組み、使用頻度や資料活用の能力向上に取り組んでいます。 ※つるみっこ絵本広場スタッフの皆さんと森鶴見区長の写真を掲載しています。 73頁 神奈川区の読書活動推進の取組 神奈川区読書活動推進に関する「活動目標」 】 ●目標1 子どもの発達段階に応じた読書活動の推進 おはなし会などの環境作りや、おすすめ本展示などの紹介、読み聞かせボランティアに対する支援等を行っていきます。 ●目標2 成人の読書活動の推進と担い手の拡大 読書関連イベントでの活動の周知、読書会など市民が自主的に行っている読書活動への支援、図書修理ボランティアへの支援等を行っていきます。 ●目標3 区における読書活動の拠点の強化と連携 図書を扱う施設との連携や、市民生活の課題解決に資する地域情報や文献資料の収集、地域との連携を行っていきます。 ◎読書講演会(平成27年度から毎年実施) 神奈川区では著名な方を講師としてお招きし、読書活動推進講演会を開催しています。 講師一覧 平成27年度:伊東 潤 氏(歴史小説作家) 平成28年度:市川 真人 氏(文芸評論家・早稲田大学文学学術院准教授) 平成29年度:永江 朗 氏(書評家・フリーライター) 平成30年度:出口 治明 氏(立命館アジア太平洋大学(APU)学長) ◎ビブリオバトル(平成27・28 年度)(※バトルの写真も掲載されています。) 平成27年度は区内小学校で、H28年度は区内公募により集まったバトラーによるビブリオバトル(知的書評合戦)を開催しました。 ◎多様な連携事業 図書館を会場に、区内の機関・施設と連携し、読書のすそ野を広げるさまざまな事業を行いました。 ★神奈川古書組合(平成27・29 年度) 「古本屋のおやじが語る古本よもやま話」を開催しました。 ★かなっくホール(平成28年度〜) チェロと朗読でつづるリーディングプログラムを開催しました。 ◎読書推進グッズ(※下記のしおりと亀太郎読書通帳の写真が掲載されています。) ★しおり(平成26年度) 11月の読書月間に合わせて「しおり」を区内各施設に配布しました。 ★読書マラソン(平成28・29年度) 区内在住・在学の小学生を対象に「かめ太郎読書通帳」を配布し、夏休みの期間を利用した、本を読むきっかけづくりを行いました。 74頁 西区の読書活動推進の取組 【西区読書活動推進に関する「活動目標」】 目標1:西区に広げよう 年齢を問わずすべての区民の皆様が読書の魅力に触れ、読書が身近なものに感じられる機会を提供します。 目標2:西区でつながろう 読書活動を行っている施設や団体どうしの交流・連携を深め、区民の皆様が読書に親しむ機会を増やします。 目標3:西区を伝えよう 読書活動を進めるうえでの魅力である、中央図書館や大学・専門学校、読書関連施設を区民の皆様に身近に感じてもらえるような機会を増やします。 ◎読書活動推進講演会(※写真も掲載されています。) 「想いをカタチにするチカラ」(平成30年度):目標1関連 読書活動の大切さや意義を広く伝え、普段読書に親しみのない方に読書のきっかけを提供することを目的として開催しました。 ・講師:中村 佑介 氏(イラストレーター) ・実施日時:平成30年11月11日(日曜日)14時から16時まで ・会場:横浜市中央図書館 ・参加者数:139人 ◎未就学児向け読み聞かせボランティアフォローアップ講座(平成30年度):目標2関連(※写真も掲載されています。) 子どもの読書活動推進の担い手を増やすため、平成29年度に未就学児向けに読み聞かせを行うボランティアの養成講座を開催しました。 その講座に参加した方々を対象にフォローアップ講座を実施しました。 ・講師:石川 道子 氏(児童文化研究家) ・講座内容:読み聞かせのプログラム構成やスキルアップについて ・実施日時:平成30年12月4日(火曜日)9時から11時まで ・会場:西区役所会議室 ・参加者数:7人 ◎にしくらぶ(平成30年度):目標3関連 区民の学習意欲及び読書への関心を高めるために、西区内にある大学と連携し、専門性を活かしたセミナーを実施しました。 ・講師:佐々木 達之 氏(八洲学園大学教授) ・講座内容:ピカソの絵の見方とキュビズム(立体主義)の描き方について ・実施日時:平成30年10月13日(土曜日)14時から16時まで ・会場:八洲学園大学 ・参加者数:46人 ◎その他事業紹介 ・ブックスタンプラリーin 西区!(平成30年11月23日から12月24日まで、参加者数:延べ660 人) ・小・中学校POP 展示(岡野中:11月21日から12月5日まで、浅間台小:12月7日から12月21日まで、平沼小:1月11日から1月25日まで) ・高齢者向け読み語りフォローアップ講座(平成30年9月27日、参加者数:4人) ・赤ちゃんのための絵と音楽でつづるおはなし会(平成31年2月1日、参加者数:46 組(96 名)) 75頁 中区の読書活動推進の取組 ◎中区読書活動推進に関する「活動目標」 目標1 区役所、図書館、市民利用施設や活動団体、民間企業との協働による事業推進 目標2 地域特性を活かした読書活動推進事業の実施 目標3 学校図書館を利用した児童・生徒に対する様々な読書機会の提供 ◎なか区ブックフェスタ(※チラシの写真を掲載しています。) 「なか区ブックフェスタ」とは、中区民の「読書の秋」を盛り上げるべく集まった施設や企業が、10月から11 月に同時多発的に開催する様々なイベントの総称です。 平成23年から27年までは、「中区えほんフェスティバル」と題して「絵本」をテーマに7月から9月に開催しておりました。 平成28年より、「なか区ブックフェスタ」と改称して、絵本だけでなく一般図書にもテーマを広げ、中区の「読書の秋」を飾る、本の祭典となっています。 ◎本活コミュニケーションin エリスマン邸(※写真も掲載されています。) 平成27年より山手西洋館の一つ「エリスマン邸」で実施している、軽食やピアノの生演奏を楽しみながら、夜の西洋館で読書について語り合う大人向けのイベントです。 読書条例・読書月間のPR、読書をする人が交流する場の提供等を目的に毎年開催しており、各年テーマを設定することにより、読書関連の話を参加者の皆さんにお楽しみいただいています。 ◎「中区民祭り ハローよこはま」読書活動啓発内容 第43回(平成30年度) ブックカバー、読書手帳などの工作 第42回(平成29年度) パネル展 第41回(平成28年度) ビブリオバトル 第40回(平成27年度) パネル展、啓発物品の配布 第39回(平成26年度) パネル展、啓発物品の配布 76頁 南区の読書活動推進の取組 ◎南区読書活動推進に関する目標 目標1 本をもっと身近に感じられるよう、区民と施設のつながりを深めます 目標2 乳幼児から大人まで、幅広い世代の区民が本に触れる機会を提供していきます ◎大人向きの図書館見学の催しを開催(※写真も掲載されています。) 平成26年度より、南図書館で年1〜2回、大人のための見学会を開催してきました。 普段は入れない図書館の事務室や書庫に入ったり、日頃から知りたかった質問を司書にぶつけたり、参加者も司書も興奮の一日です。 ◎図書修理講座を開催(※写真も掲載されています。) 区内読書関連施設・学校司書を対象に平成31年2月21日に、大岡地区センターで中級者向け講座を、3月には南図書館で、初心者向け講座を開催します。 中級者向き、初心者向きの計2回です。学校司書、市民の読書を支える施設スタッフやボランティアのみなさまの活動を支援します。 ◎パネル展で、区内の小中学校、地区センターの図書館活動を報告(※写真も掲載されています。) 毎年、学校での活動を区民のみなさんに紹介しています。 各学校で作成したパネルや本のPOPが区役所と図書館に楽しく飾られます。 今年度からは、地区センターの図書館活動も紹介します。 ◎講演会を開催(※写真も掲載されています。) 平成30年12月9日 南区役所多目的ホール 南区の読書活動推進の取組 講師は、子ども時代の読書からハーブに興味を持った北野佐久子氏。 イギリス文化について著述するお仕事と、読書とのつながりを、伺いました。 これからの読書を豊かにしてくれそうだと、ご好評をいただきました。 77頁 港南区の読書活動推進取組 ◎港南区読書活動推進に関する「活動目標」 目標1「つなぐ」 施設や学校、団体をつなぎます。 目標2「はぐくむ」 次代を担う子どもたちの読書意欲をはぐくみます。 目標3「ひろめる」 広報や情報収集・提供を行い、読書活動をひろめます。 ◎ビブリオバトルの開催 (平成28年度から平成30年度)(※写真も掲載されています。) 平成28年度から、新しい本の楽しみ方を知るきっかけとしてビブリオバトルを開催しています。 ●日時 平成30年7月8日(日)10時から11半まで ●会場 港南図書館 会議室 ●参加者数 27 名 ◎港南区読書マップ配布(平成28年度改定・配布中)ホームページで掲載中(※写真も掲載されています。) 港南区内で本を読むことができる施設やおはなし会を行っている団体を紹介した「港南区読書マップ」を配布しています。 ◎しかけカードを作ろう・絵本読み聞かせもあります (平成30年度)(※写真も掲載されています。) 小学生を対象に、しかけカード作りの体験及び、図書館司書による読み聞かせを実施しました。 ●日時:平成30年11月17日(土)10時から11時30分 ●会場:港南図書館 会議室 ●参加人数:19名 ◎パネル展こうなんいまむかし(平成29年度・30年度)(※写真も掲載されています。) 港南図書館で所蔵している昔の写真を展示しました。 併せて29年度は読書活動団体紹介、30年度は港南図書館紹介を展示しました。 ●日時 平成30年11月12日(月曜日)〜22日(木曜日) ●会場 港南区役所1階 ◎近日開催「親子で楽しむわらべうた」(※既に実施しています。) ●日時 平成31年2月27日(水曜日)、3月6日(水曜日) 全2回 午前10時から午前11時まで ●場所 港南図書館 会議室 78頁 保土ケ谷区の読書活動推進の取組 ◎保土ケ谷区読書活動推進目標 目標1 子どもが本に親しむ機会を増やし、読書習慣の定着化を図ります。 目標2 区民の読書活動の推進と活動の担い手を拡大します。 目標3 図書館や読書関連施設の連携により区民の読書活動を支えます。 目標4 ひと・もの・場のつながりにより地域の読書活動を推進します。 ◎読書活動推進講演会(平成26年度から)(※写真も掲載されています。) 保土ケ谷区では、子どもから大人まで全ての区民の読書活動を推進するため、「読書活動推進講演会」を開催しています。 H27 年度の講演会では、白石康次郎氏による「海洋冒険家が語る、人生を豊かにした「本の世界」」を開催しました。 白石さんが影響を受けた書籍の紹介を交えながら、ご自身の体験談をお話いただきました。 そのほか、これまでの講演会では、柳田邦男氏や北原照久氏、島田始氏など多数の方をお招きし、ご講演いただいています。 ・実施日時:平成27年12月19日(土曜日)14時から16時 ・会場:横浜市保土ケ谷公会堂(保土ケ谷区) ・来場者:約170 人 ◎読み聞かせサポーター入門講座(平成30年度)(※写真も掲載されています。) 地域の子どもたちに絵本とわらべうたを届ける「読み聞かせサポーター入門講座(全3回)」を実施しました。 現在、講座修了生が結成したボランティアグループが区内で活動しています。 ・実施日時:平成30年9月14日(金曜日)から(全3回) ・会場:横浜市保土ケ谷公会堂、図書館(保土ケ谷区) ・参加者15人(定員 申込者約50名) ◎図書施設ガイド発行(平成29年度から)(※写真が掲載されています。) 保土ケ谷区では、読書活動の推進を図り、読書の楽しさを共有していただくため、区内の図書施設を紹介するガイドを3年に1度発行しています。 主な配布場所は、横浜市保土ケ谷区役所、図書館、地区センター 等 79頁 旭区の読書活動推進の取組 ◎旭区読書活動推進に関する「活動目標」 目標1 知る 区内読書関連施設やボランティア団体情報、読書活動の魅力等について、区民が知り、触れやすくなるよう情報発信の充実や、ボランティア等の担い手育成、拡大を進めていきます。 目標2 親しむ 家庭における日常の読書活動を大切にし、子どもから高齢者まであらゆる人たちにとって読書活動がより身近なものとして親しめるよう、環境づくりや啓発を進めます。 目標3 つながる ボランティア団体同士の交流や情報交換を積極的に進め、読書関連施設や学校の横のつながりを深めていくことで、区民における読書活動の一層の定着と地域活動としての参加の広がりを目指します。 ◎平成30年度の取組 ●旭区の新しい読書活動推進目標を創ろう!ワークショップ(※写真が掲載されています。) 旭区では、平成31年度から読書活動推進目標を改訂するため、「旭区まちづくりポット」のご協力で、ワークショップを開催しました。 第1回目では参加した皆さんから、読書を拡めるために何が必要なのか、活発な意見が飛び交いました。 第2回目は今回の全市イベント中に開催します。 ・実施日時:平成30年11月17日(土曜日)13時から16時まで ・会場:旭区市民活動支援センター「みなくる」研修室 ●中学生によるビブリオバトル体験会(※写真が掲載されています。) 平成31年の旭区誕生50周年記念事業で、中学生向けビブリオバトル大会を開催します。 その前哨戦として、区内各中学校から図書委員が集まり、ビブリオバトルを体験しました。 チャンプ本は「新怖い絵」(中野京子著)に決まり、会場は大変盛り上がりました。 来年の開催が今から楽しみです。 ・実施日時:平成30年11月30日(金曜日)15時半から17時まで ・会場:旭区市民活動支援センター「みなくる」研修室 ・来場者:42人 ◎おはなし会とボランティアの輪 旭図書館では、平成27年によみきかせボランティアの育成講座を行い、親子おはなし会を月1回から月3回開催に増やしました。 その結果、参加者数は大幅増となりました。 平成28年は旭図書館30周年記念イベントで、たくさんの方に参加していただけました。 よみきかせボランティアは、保育園や地域ケアプラザ等でも活動しており、今年度から高齢者向けよみきかせボランティア団体も新設されました。 80頁 磯子区の読書活動推進の取組 ◎磯子区の読書活動推進の活動目標 活動目標1 読書環境を整える 図書貸出施設・学校や図書に関わる施設のスタッフ・司書・ボランティアが交流、連携し、区民にとって身近な施設やサービス等の読書環境の充実を図ります。 活動目標2 読書活動を推進する 子どもから大人まで、すべての世代が本に触れる機会を増やし、区民全体の読書活動を活発にします。 読書活動を通じて幅広い世代の交流を促し、活力ある地域づくりや担い手づくりを進めます。 ◎読書活動推進講演会(※写真が掲載されています。) 磯子区では、平成26 年度から毎年、読書に関する講演会を実施しています。 今年度は、小説家の阿刀田高(あとうだたかし)氏を講師にお招きし、読書のおもしろさについて語っていただきました! 「阿刀田 高氏 読書講演会」 ・平成30年12月8日 13時30分から15時30分 ・会場:磯子公会堂 ・参加者:356人 ◎修理ボランティア(※写真が掲載されています。) 今年で8年目となる、学校図書館の修理ボランティアをサポートする修理講座を開催しました。 わかりやすく実践的だと大好評でした! ●「学校図書館・本の修理講座」 ・初級編 平成30年10月16日・23日 ・中級編 平成30年11月6日・13日 ・参加者 延べ25人 ・協力:本の修理・いそご ◎イベントの定期開催(※写真が掲載されています。) 月に2回定例おはなし会と月に1回親子おはなし会を行っています。 他にもさまざまな特別おはなし会を開催しています。 ●「ぬいぐるみといっしょのおはなし会&ぬいぐるみのとしょかんおとまり会」 ・平成30年11月23日・24日 ・参加者:延べ32人 ・協力:いそご図書館サポーターズクラブほびっと・よこはまおはなしの会 81頁 金沢区の読書活動推進の取組 ◎金沢区の読書活動推進の活動目標 ●本に親しみ、本を通してつながり、もっと金沢が好きになる 目標1:区内の様々な読書関連施設の情報をわかりやすくお知らせし、乳幼児から高齢者まで、すべての区民のみなさんが本に親しむことができる機会を増やします。 目標2:区内で行われている様々な読書活動にスポットライトを当て、広く区民のみなさんに参加を呼びかけます。 目標3:区民のみなさんが読書活動を通して金沢区の歴史や魅力を知り、愛着を持つことができる機会を増やします。 ◎読書活動推進条例施行記念キックオフイベント(平成26年度)(※ちらしの写真が掲載されています。) 関東学院大学と共催でキックオフイベントを開催しました。 平野啓子さんによる「金沢区に伝わる民話」の朗読や金沢区にゆかりのある直木賞で知られる直木三十五の話、関東学院大学図書館における読書活動紹介や 地域の団体による紙人形劇など、多様な読書活動を紹介しました。 ・実施日時:平成26年10月25日(土)13時30分から ・会場:関東学院大学 ベンネットホール(金沢区) ・来場者 約300人 ◎大人のライブラリーツアー(平成27年度から)(※写真が掲載されています。) 区内の大学図書館や専門図書館を尋ねるツアーです。 書架やバックヤードには普段みることの少ない貴重な資料がいっぱい。 区民の利用も可能で読書の幅が広がっています。 ・実施時期:毎年9月から12 月 ・会場:横浜市立大学学術情報センター、関東学院大学図書館、海洋研究開発機構(JAMSTEC)横浜図書館、金沢図書館 ・来場者 延べ184人 ◎わらべうた講座(平成28年度から)(※写真が掲載されています。) 子育て支援に関わる方のための実技講座です。 受講者は地域の子育ての場でわらべうたを広げています。 ・実施時期:毎年10月から3月 ・会場:金沢地区センター ・参加者:延べ123人 ◎本の福袋(毎年5月) 中身は開けてのお楽しみ ◎防災絵本の贈呈と消防士さんによるおはなし会(平成29年度から) ◎地域の読み聞かせグループ・子育て関連施設へのグループ貸出が年々増加しています。 82頁 港北区の読書活動推進の取組 ◎港北区読書活動推進に関する「活動目標」 目標1 子どもたちの成長に応じた読書活動の推進 家庭、保育園・幼稚園、学校などでの読書活動を通じて、子どもたちの読書習慣の定着化と読書意欲の向上に取り組みます。 目標2 だれもが読書に親しみ、楽しむきっかけづくりの推進 区民のだれもが読書に親しみ、楽しむきっかけとなる様々な取組を進めます。 目標3 図書館・関連施設・地域が協働した読書活動の推進 図書館、地区センター、学校など読書関連施設が連携し、地域の読書活動団体などと協働して、地域全体で読書活動の推進に取り組みます。 目標4 ふるさと港北を知り学ぶ読書活動の推進 港北区の歴史や文化、特色ある地域情報を収集・提供することにより、ふるさと港北の魅力を広く発信し、区民の学習意欲に応えていきます。 ◎ヨコアリくんまつり・みんなで遊ぼう本と出会おう(平成30年度)(※写真が掲載されています。) 平成29年度から横浜アリーナが実施する「ヨコアリくんまつり」と併せて、読み聞かせやお薦めの本の紹介、 地域の昔話を題材にした紙芝居の上演等を行うイベントを開催しています。 ・実施日時:平成30年11月23日(金曜日・祝日)10時から16時まで ・会場:横浜アリーナ ・来場者:約2700人 ◎POPコンテスト(平成28年度)(※写真が掲載されています。) 平成27年度から平成29年度において、だれもが読書に親しみ、楽しむきっかけづくりとして、本の特徴を簡潔にわかりやすく表現したPOPコンテストを開催しました。 ◎ふるさと港北紙芝居上演(平成28年度)(※写真が掲載されています。) 平成27年度からふるさと港北を知り学ぶ読書活動を推進するため、紙芝居制作グループと連携し、新作発表会の実施や、紙芝居一覧の制作・PRなどを支援しています。 また、区内施設で紙芝居の貸出や閲覧を行っています。 ◎港北区内図書貸出施設・閲覧施設マップ制作(平成30年度)(※マップの写真が掲載されています。) 区内の地区センター、コミュニティハウス、市民図書室などの図書等の貸出・閲覧ができる施設と、図書館・区役所とで協力し、 平成26年度に作成したマップのリニューアル版として「本との出会いマップ」を発行しました。 ・発行:平成30年11月 ・発行部数・配布部数:発行4,000部、配布約3,500部 ・配布先:港北図書館、港北区役所、港北区内小学校、港北区内の図書貸出施設 83頁 緑区の読書活動推進の取組 ◎緑区読書活動推進に関する「活動目標」 目標1 赤ちゃんからお年寄りまで本に親しむ環境づくり すべての世代の市民が読書を楽しめるよう、様々な企画を実施し読書活動の支援を行います。 目標2 ネットワークを活かした家庭・学校・地域での読書活動の推進 家庭、学校、地域などへそれぞれに合った支援を行い読書習慣の定着をはかります。 目標3 ボランティアの育成と世代を超えた「地域のつながり」づくり 地域ボランティアの育成や支援をはじめ、ボランティアを通じた世代間の交流を支援します。 ◎中高生向けのイベントの開催(※イベントの中の文章講座の写真が掲載されています。) 若い世代の読書推進を図るため、中高生を対象に「ビブリオバトル」と「文章講座」を開催しました。 区外からも多数の応募があり、両イベントとも大きな盛り上がりを見せました。 ●「中高生のビブリオバトル体験ワークショップ」 ・実施日時:平成30年7月25日(水曜日)14時から17時まで ・会 場:県立霧が丘高校 ・参加者数:25 名 「中高生のための文章術講座」 ・実施日時:平成30年11月23日(金曜日・祝日)14時から16時 ・会 場:緑区役所4A/B 会議室 ・参加者数:29名 ◎「かえっこBook」(平成26年から平成30年)(※写真が掲載されています。) 平成26年より毎年、緑区民祭り会場にて来場者が本を交換する「かえっこBook」を開催しています。 年を追うごとに来場者が増え、平成28年には896名の方が来場されました。 当イベントは、幅広い世代の多くのみなさんに向けたものに成長し、地域の読書推進に大きく貢献しています。 ・実施日時:各年の区民祭り当日 ・会場:各年の区民祭り会場 ・来場者数:平成26年は281名 、平成27年は530名、平成28年は896名、平成29年は155名、平成30年は705名でした。 ◎ボランティア育成(※写真が掲載されています。) 読み聞かせ、朗読等のボランティアを育成するため、外部の著名な方や図書館司書が講師となり、毎年「おはなしボランティア育成講座」を開催しています。 毎回、定員を超える大人気の講座となっており、年によっては出張講座も実施しています。 ここで育ったボランティアは、地区のおはなし会で活躍されるなど、地域の読み聞かせ活動の中心的な役割を担っています。 ・実施日時:毎年開催 ・会場:区内地区センター及び図書館2 階会議室ほか ・参加者数:(平成26年から平成30年の合計)約200名 84頁 青葉区の読書活動推進の取組 ◎青葉区読書活動推進に関する「活動目標」 目標1 読書活動を介したコミュニケーション力の向上と、区民が本に親しむ環境づくり 読書活動を通じて、コミュニケーション力の向上を図るとともに、区民が本により親しみ、区民同士の関わりやつながりが深まるような環境づくりを行います。 目標2 読書活動ボランティア相互の連携と、活気ある地域づくり、担い手づくり 図書館など区内図書貸出施設や、ボランティア相互の効果的な連携により、読書活動を通じて幅広い世代の交流を促進し、活気ある地域づくり、担い手づくりを進めます。 ◎大型講演会(※ちらしの写真が掲載されています。) 平成26年度から29年度まで、作家を招き、講演会を開催しました。 作家自らが語る本の世界は、多くの区民の関心を集め、区民が本により親しむきっかけづくりを創出しました。 ◎区内読書活動の情報共有(※写真が掲載されています。) 青葉区内の読書に関するイベントの情報を掲載した「読書のイベントカレンダー」を平成27年7月から作成。 山内図書館で配布するほか、青葉区役所及び山内図書館のホームページで見ることができます。 平成28年度から「読書関係団体交流会」を毎年開催しています。 青葉区内で活躍している読み聞かせボランティア、学校司書、図書貸出施設のスタッフ、文庫活動をしている人等が一同に会し、活動紹介や情報交換を行っています。 ◎青葉区読書施設ガイド(※写真が掲載されています。) 「本と出会える場所」の作成 山内図書館ほか、地区センター、コミュニティハウス、市民図書室など、区内で本を所蔵し、貸出を行っている施設のガイドマップを平成29年度に作成。 青葉区役所、山内図書館、各貸出施設で配布しています。 85頁 都筑区の読書活動推進の取組 ◎都筑区読書活動推進に関する「活動目標」 目標1 子どもが読書に親しむ機会を広げます 学校、地域、家庭を通じ、子どもの発達段階に応じた読書習慣の定着化と読書意欲の向上に取り組みます。 目標2 おとなの読書を推進し、担い手を支援します おとなの読書活動を推進するとともに、読み聞かせグループ等、地域で読書活動を推進する担い手の拡大、支援に取り組みます。 目標3 読書をより身近なものにします。 図書館、地区センター、コミュニティハウス等の読書関連施設が連携し、地域の読書活動を推進します。 目標4 地域、団体、関係機関等が協働して読書活動を推進します 区役所・図書館・学校の連携を進めるとともに、地域や読書活動団体等の協働により都筑区独自の読書活動を推進します。 ◎本の修理ボランティア養成講座(平成29年度)(※写真が掲載されています。) 都筑図書館と都筑区民活動センターが連携して、参加者が本の修理の基礎を学び、「本のお直しキャラバン隊」として、区内の区民利用施設へ訪問修理を実施しています。 平成30年度にはステップアップ編も実施しました。 ・実施日時:平成29年11月30日から12月14日まで 全3回 ・会場:都筑区役所6階会議室 ・参加者:27人 ◎つづきブックフェスタ(28〜30年度) 「読書の楽しさ、本のチカラ 無限大」(※写真が掲載されています。) 秋の読書活動推進に向け、恒例になりました都筑図書館と市民グループの協働による「つづきブックフェスタ2018」を開催しました。 子どもたちに読み聞かせを実践していらっしゃる元市図書館司書さんの講演会や今年度、文部科学大臣賞を受賞した 「つづきっこ読書応援団」(市民グループ)と「川和中学校」、2年前に市内図書館で初めて受賞した「都筑図書館」でパネルデスカッションを実施しました。 市民ボランティアグループによるパフォーマンスもあり、日頃から読書活動推進の担い手として活躍されている皆さんのよい交流の場として情報の共有もたくさんできました。 86頁 戸塚区の読書活動推進の取組 ◎戸塚区読書活動推進に関する「活動目標」 目標1 情報提供の充実 図書館や区民利用施設等が所蔵している図書に関する情報や読書活動団体に関する情報、読書に関するイベント等の情報を広く区民の皆様に提供します。 目標2 担い手づくりの推進 読書活動に関する担い手の発掘を進めるほか、ボランティアの拡充、スキルアップを図ります。 目標3 活動拠点の連携促進 図書館をはじめとする読書活動の拠点施設が相互に連携を図り、読書活動の一層の充実を図ります。 ◎ビブリオバトルin とつか【目標1に対応】(平成27年度)(※写真が掲載されています。) 株式会社有隣堂、横浜FCの協力のもと、「健康・スポーツ」、「サッカー」をテーマに2部構成のビブリオバトルを開催しました。 ビブリオバトルは、戸塚図書館で中学生職業体験等の際に実施しているほか、学校でも広がりを見せています。 ・実施日時:平成27年11月7日 (土曜日) 13時から16時 ・会場:戸塚区役所3階 区民広間 ・来場者:約120人 ◎読み聞かせ活動ステップアップ講座【目標2に対応】(平成27年度)(※写真が掲載されています。) 戸塚区内で3年以上活動している方を対象に、読み聞かせ活動をより豊かなものにするための講座を実施しています。 平成27年度は佐藤凉子さんを講師に迎えました。 ・実施日時:平成28年2月2日 (火曜日)・9日(火曜日) 10時から12時まで ・会場:戸塚地区センター 会議室A ・参加者:延べ52人 ◎戸塚区読書活動推進事業 学校連携会議【目標3に対応】(平成28年度)(※写真が掲載されています。) 区読書活動推進目標の一つである「活動拠点の連携促進」の取組として、図書館と学校の連携を一層強化し児童・生徒の読書活動の充実を図ることを目的に、 小・中・特別支援学校の読書活動に関わる実務者が一堂に会する会議を年に1回開催しています。 ・実施日時:平成29年2月10日 (金曜日) 15時から16時半まで ・会場:戸塚区役所8階 大会議室 ・参加者:29人 ◎読書活動推進月間イベント「聴いて楽しむ物語の世界 落語アンドクラシック劇場」【目標1に対応】(平成29年度)(※写真が掲載されています。) 読書に馴染みのない方にも物語の素晴らしさを感じてもらい、読書活動のきっかけになるように、子どもから大人まで一緒に楽しめるホールイベントを初めて開催しました。 ・実施日時:平成29年11月18日(土曜日) 14時から15時半まで ・会場:男女共同参画センター横浜(フォーラム)ホール ・来場者:延べ400 人 87頁 栄区の読書活動推進の取組 ◎栄区読書活動推進に関する「活動目標」 目標1 誰もが読書情報を見られる 区民のどなたでも読書情報が見られるよう、区ホームページ等で図書関連施設の情報を提供します。 目標2 読書したくなる環境がある 読書を楽しむためのグッズを作成したり、啓発イベントを実施します。 目標3 読書ネットワークをつくる 地域や学校、図書館とのネットワークをつくります。 ◎読書ノートやブックカバーの配布(平成27年度から平成30年度)(※写真が掲載されています。) 読書に親しむ環境づくりとして、読書の記録や感想を残すことができる読書ノートやブックカバーなどの啓発物品を配布しています。 中には区内の主な図書貸出施設のマップも掲載しています。 ◎栄区ビブリオバトル(平成26年度〜平成30年度) 平成26年度から毎年、区内の中高生をバトラーとしてビブリオバトルを開催しています。 平成26年度には3校から5名の参加でしたが、平成30年度には8校から15名の参加となっています。 年々参加してくださる学校が増えてきており、区内の中学校、高等学校に取り組みが広がってきています。 ◎読書活動推進連絡会議の開催(平成26年度から平成30年度) 1年に2回、読書活動推進連絡会議を開催し、委員の皆様から読書活動推進に関する取組について、ご意見をうかがっています。 読書活動推進連絡会議の委員は、区内の地域の代表や学校関係者、施設関係者など、様々な方々に就任していただき、多方面からご意見をいただいています。 88頁 泉区の読書活動推進の取組 ◎泉区読書活動推進に関する「活動目標」 目標1 子どもの発達段階に応じた読書活動の推進 ア 子どもが本を身近なものと感じ、日常生活の中に読書が定着し、乳幼児期から読書の楽しさを知ってもらいます。 イ 各学校が定める「学校図書館教育指導計画」に基づく教育活動と連携しながら、児童生徒の読書量を増やし、読書の質も高めていきます。 ウ 小・中学校で培った読書習慣を、より一層確かなものにします。 目標2 成人の読書活動の推進と担い手の拡大 ア すべての市民が読書に親しみ楽しむ機会を創出します。 イ 高齢者や障がいのある方も読書を楽しめる機会づくりの支援を行います。 目標3 区内の読書活動の拠点の強化と連携 ア 司書の専門性を発揮したサービスを充実するとともに、効率的で効果的な図書館の管理運営を推進し、市民にとって利用しやすい快適な図書館づくりを推進します。 イ 図書館や区民活動施設など図書貸出を行っている施設を通じて、身近で本に触れられる機会を提供します。 目標4 区の地域性に応じた読書活動の推進 読書活動に関わる区の地域性を把握し、地域の読書活動団体や学校、図書貸出施設等との連携を強化します。 また、読書活動を通じた人と人とのつながりづくりを通じて、市民の読書習慣の定着化に向けた活動を推進します。 ◎平成30年度の主な取組 ●子どもも大人も本に親しむウィーク(※写真が掲載されています。) フェリス女学院大学読書運動プロジェクトの学生による朗読や読み聞かせ、しおりづくりやブックカバーづくりのイベントを開催しました。 また、読書運動プロジェクト朗読講師の鈴木千秋先生による朗読や同大学附属図書館長の藤本朝巳先生による読み聞かせを行っていただきました。 そのほか、イベント期間中は泉図書館による、「読んでみようこんな本」で紹介している本の展示や、パネルを使用した区内図書施設を紹介する展示を行いました。 ・実施日時:平成30年8月20日(月曜日)から8月24日(金曜日) ・会場:泉区役所1階 区民ホール(泉区) ・来場者約135人 ●読書マラソン(平成28年度)(※写真が掲載されています。) 泉区制30周年記念として、読書マラソンを開催しました。 イベント開催期間中に本を30 冊読んだ方に、先着順でブックカバーにもなる「いっずん手ぬぐい」を贈呈しました。 ・実施日時:平成28年6月1日(水曜日)〜平成29年3月31日(金曜日) ・会場:泉区役所、泉図書館(泉区) ・来場者約30人 ●子どもと楽しむ児童文学 (平成29年度)(※写真が掲載されています。) フェリス女学院大学附属図書館長の藤本朝巳先生をお招きして、児童文学のおもしろさ、大切さをわかりやすく語っていただきました。 ・実施日時:平成29年11月21日(火曜日)10時から11時半まで ・会場:泉区役所4ABC会議室(泉区) ・来場者約30人 89頁 瀬谷区の読書活動推進の取組 平成26年4月施行の横浜市民の読書活動の推進に関する条例に基づき、瀬谷区では、 「瀬谷区読書活動推進目標」を策定し、区の地域性に応じた読書活動を推進しています。 ◎瀬谷区読書活動推進に関する「活動目標」 生きる力を育み、こころの豊かさと人のつながりを実感できる読書環境づくり ◎目標達成に向けた活動方針 1 地域と連携した子どもの読書活動の推進 2 成人の読書活動の推進 3 関係施設及び地域との連携強化と本を手にとれる場所の拡大 ◎1地域と連携した子どもの読書活動の推進(※写真が掲載されています。) 区役所、図書館、学校などと地域ボランティアが連携して、子どもの発達段階に応じた読書機会の拡大に取り組んでいます。 ●せやおはなしフェスティバル(平成22年度から)幼児・小学生向け 夏休みにボランティアグループの方が、次々に読み聞かせなどを実演します。 1日楽しめるフェスティバルです。 ●小学校図書館巡回読書リレー(平成28年度から)小学生向け 瀬谷図書館おすすめ本を小学生が書いてくれた感想文と一緒に各小学校を巡回します! ◎2成人の読書活動の推進(※写真が掲載されています。) 市民の読書活動推進月間や区内のイベント等を活用して、読書活動に親しむ機会の充実を図ります。 また、読書活動を支えるボランティアへの支援と地域情報の収集と学習支援に取り組んでいます。 読書活動を行っている方、興味がある方向けに講演会等を実施し、スキルアップを行っています。 ◎3関係施設及び地域との連携強化と本を手にとれる場所の拡大(※写真が掲載されています。) 図書館、学校図書館、地区センター、コミュニティ・スクールなどの施設及び地域と連携して、読書を推進する環境の充実に取り組みます。 また、手軽に本を手にとれる機会の拡大のために「せやまる文庫」を開設しています。 ●瀬谷の民話紙芝居の貸出(平成30年度) 瀬谷図書館や瀬谷区民活動センターで貸出できるようになりました。 ●地域子育て支援拠点にこてらす 毎日お昼前の15 分に「はらぺこタイム」として手遊びや絵本の読み聞かせを行っています。 ●瀬谷さくら小学校コミュニティ・スクール 利用者からおすすめ本の感想を書いてもらったり、皆さんに本を手にとってもらえる工夫をしています。 裏頁 ◎参考文献 ・『図書館ハンドブック』 第6版補訂2版 日本図書館協会図書館ハンドブック編集委員会/編 日本図書館協会 2016 年 ・『図書館用語集』4訂版 日本図書館協会用語委員会/編 日本図書館協会 2013 年 ・『最新 図書館用語大辞典』 図書館用語辞典編集委員会/編 柏書房 2004 年 ◎参考情報 文部科学省http://www.mext.go.jp/ 図書館総合展https://www.libraryfair.jp/ コトバンクhttps://kotobank.jp/