第3期港北区地域福祉保健計画概要版 計画期間 平成28年度〜32年度 ひっとプラン港北 「ひっとプラン港北」(港北区地域福祉保健計画)は、その地域に住む誰もが自分らしく安心して暮らせるまちを目指し、地域住民と関係団体、行政、事業者などが連携して地域の福祉保健課題の解決に取り組み、助けあい、支えあいのある地域づくりを進める計画です。 計画の背景 港北区は人口・世帯数ともに市内最多で、年齢を問わず単身世帯が多いことが特徴です。また、5歳未満の子どもの割合が市全体より高く、そのほとんどは核家族です。今後も人口は緩やかに増加し、高齢者の占める割合が高くなることが見込まれています。 ひっとプラン港北の概要 計画の構成 港北区地域福祉保健計画は、区内13の「地区計画」と、「区全体計画」から構成されています。これらは、基本理念や計画推進の柱を共有して一体的に策定されており、計画の推進にあたっても、相互に連携しながら取組を進めていきます。 基本理念 誰もが安心して健やかに暮らせるまち 港北 すべての区民が人とのつながりをつくりながら、できるだけ長く健康に自立して過ごすことを基本に、助けあい、支えあいのある安心して暮らせるまちを目指します。 計画推進の柱と愛称 「ひろがる」、「つながる」、「とどく」を計画推進の柱とし、この3つの頭文字「ひ」、「つ」、「と」をつなげた「ひっとプラン港北」を計画の愛称としています。 計画推進の柱と具体的な取組 この計画では、基本理念のもとに3つの計画の柱ごとに、重点取組と取組目標を定めました。また、区役所・区社会福祉協議会(区社協)は、地域ケアプラザと連携して、具体的な取組を設けて役割を明確にするとともに、地域での取組例を各取組目標ごとに示しています。 推進の柱1 ひろがる 理解と参加のひろがりによる活発な地域づくり 世代を超えて理解と参加を促し、活発で持続可能な地域づくりを進めます。 重点取組1 幅広い住民の地域活動への参加促進 取組目標 1 地域活動の魅力を伝え、多くの住民の理解を深めます。 2 多様な地域活動への参加のきっかけをつくり、継続に向けた支援を行います。 具体的な取組 ・各世代にあわせた効果的な媒体を用いて、地域活動の重要性や魅力を発信すると同時に、地域の活動団体等が情報を発信する取組を支援します。 ・地域活動への多様な参加のあり方についての啓発を進めると同時に、参加のきっかけをつくります。 ・様々な世代が感じている地域課題を当事者同士で共有する場をつくり、課題解決しようとする取組を支援します。 ・多様な経験、スキルを持った人材が、自治会町内会をはじめとする地域活動団体と連携するきっかけをつくります。 ・港北区ボランティアセンターにおける、活動支援およびコーディネート機能を強化します。 ・港北区区民活動支援センターや地域ケアプラザ等のボランティアをコーディネートする施設が連携し、ボランティアの育成と活動支援を行います。 地域での取組例 ・地域活動に関する情報発信(広報紙、ホームページなど) ・IT活用に関する講座の開催 ・多様な世代にとって参加しやすい行事や活動の企画、運営 ・子育てや介護をしている人等が活動に参加するきっかけづくり ・ボランティア講座、技術講習会、活動体験の開催 ・個人の趣味や特技を活かせる活動の場づくり 重点取組2 地域活動の活性化と拡がり促進 取組目標 1 円滑な福祉保健活動の推進のために、地域資源の活用を進めます。 2 多様な活動団体のネットワークづくりを進めます。 具体的な取組 ・既存の施設や空き家、空き店舗等の活用を進めます。 ・地域福祉保健を推進する事業に対して、補助金等の資金支援を行います。 ・活用できる人材、拠点、補助金等の情報を整理し、地域に提供します。 ・地域活動の企画、運営、広報等の支援を強化します。 ・自治会町内会活動、地区社会福祉協議会への支援を強化します。 ・地域活動団体と、企業、施設等との協働を支援します。 ・様々な分野の活動団体が情報交換、交流する場を設け、連携のきっかけをつくります。 地域での取組例 ・多様な団体と連携した地域活動の展開  連携する団体の例 : 老人クラブ、子ども会、趣味のサークル、企業、学校、商店会、福祉施設、市民活動団体 ・同じ地域で活動する団体同士の連携促進(活動交流会、ボランティア連絡会など) 重点取組3 未来を担う次世代育成 取組目標 1 地域ぐるみで子どもを見守り、子ども自身が心身ともに成長していく力を育てていけるような、子育てにやさしいまちづくりを進めます。 2 次世代を担う子どもたちに、地域との関わりやつながりの大切さを理解してもらい、地域への愛着心を育てます。 具体的な取組 ・子育てに関する相談・支援機能をもつ拠点を拡充します。 ・子育て支援に関わる人材や関係機関等のネットワークを強め、地域の子育て支援の活性化と人材の支援・育成を行います。 ・子どもの居場所づくりを進めます。 ・地域ぐるみで子育てを見守る風土づくりを進めます。 ・子どもの虐待や貧困等への対応に、より一層学校と連携して取り組みます。 ・小中学生やその保護者に向けた地域活動への理解を深める取組を、学校と連携して推進します。 ・福祉教育の充実を図り、次世代の活動者を育成します。 地域での取組例 ・子育て世帯が参加する住民交流の場づくり ・子育てに関する情報発信 ・子育て応援キャンペーン活動の実施 ・安心、安全なまちづくりの推進 ・子どもが福祉や地域への理解を深める機会づくり ・学校やPTAと連携した地域活動の推進 ・プレイパークの運営 推進の柱2 つながる 人のつながりで進める安心なまちづくり 住民同士の交流と多様性の理解を進め、健康で安心して暮らせるまちづくりを進めます。 重点取組1 人と人とのつながりづくり 取組目標 1 住民一人ひとりが地域とつながり、支えあうことの重要性について理解を深める取組を進めます。 2 住民が交流する機会、場を増やします。 具体的な取組 ・自ら人と交流し、地域とつながりをつくっておくことの重要性の啓発を進めます。 ・健康づくりや趣味の活動など、交流につながる多様なきっかけづくりに取り組み、また、地域が行うそれらの活動を支援します。 ・地域の福祉活動団体等と連携し、地域とつながりを持ちにくい方への働きかけを行います。 ・交流の場や「居場所」を運営するための資金面の支援や、場の確保に向けた関係機関との調整を行います。 地域での取組例 ・多世代が参加する住民交流イベントの開催 ・趣味の講座の開催による交流のきっかけづくり ・小スペースを活用したお茶飲み会の実施 ・サロンや居場所の立ち上げ、運営(子育て、高齢者、異世代交流など) ・閉じこもりがちな方への声かけ 重点取組2 年齢や障がいの有無にかかわらず、誰もが参加できる場づくり 取組目標 1 地域には様々な人が暮らしていることへの住民の理解を深めます。 2 年齢、障がいなどにかかわらず、参加できる場を増やします。 具体的な取組 ・障がいや病気、国籍など、地域に暮らす様々な方への理解を深める取組を進めます。 ・学校や企業と連携して福祉への理解を深めます。 ・年齢や障がいにかかわらず主体的に参加できる地域活動の実施に向けて、働きかけを行います。 ・様々な場において高齢者が活躍できる機会を検討し、実施します。 ・老人クラブの取り組む幅広い活動を発信することにより、加入促進の取組を支援します。 ・障がい者が利用する施設等と地域がつながるきっかけをつくります。 ・公的施設などの整備にあたっては、高齢者、障がい者、子どもなど、誰もが利用しやすい福祉のまちづくりの視点を持って取り組みます。 ・バリアフリーの推進に関する啓発に取り組みます。 ・障がい児・者のための外出相談室「おでかけGO!港北」の機能を高め、利用を促進します。 ・身近な地域での障がい児・者の居場所づくりを進めます。 地域での取組例 ・地域行事への参加呼びかけと、配慮が必要な方への対応の検討 ・高齢者や障がい者等の能力や特性を活かした活動の展開 ・地域の福祉施設と協働した交流の機会づくり ・認知症カフェ、障がい児・者の居場所づくりの実施 重点取組3 健康寿命を延ばす取組の推進 取組目標 1 健康づくりや「つながり」づくりの大切さへの理解を深めます。 2 身近な地域で健康づくりを行う場、機会を増やします。 具体的な取組 ・健康づくりへの関心、意欲を高める仕掛けづくりを行います。 ・外出や他者との交流などの「つながり」が健康を保つことへの啓発を行います。 ・保健活動推進員や食生活等改善推進員が、他の委嘱委員や活動団体と連携して取り組む自主的な健康づくり活動を支援します。 ・身近な地域で介護予防の取組ができる場や機会を増やします。 ・学校、保育園と連携した子どもや子育て世代への啓発など、幅広い世代への食育活動を推進します。 地域での取組例 ・ウォーキング、ラジオ体操など健康づくり活動の実施 ・介護予防、認知症予防講座の開催 ・コミュニティレストランの運営 推進の柱3 とどく 支援がとどく仕組みづくり 必要とする人に的確に支援が届く仕組みづくりや、身近な地域で相談できる環境整備を進めます。 重点取組1 支援が必要な方を発見し支援につなげる仕組みづくり 取組目標 1 日常的な近隣関係や福祉保健活動を通じた緩やかな見守りを推進します。 2 支援が必要な方を速やかに把握し、支援につなげる仕組みをつくります。 具体的な取組 ・福祉関連事業者や医療機関、学校と連携して、認知症や障がい、児童虐待等の理解に関する普及啓発に取り組み、緩やかな見守りや異変への気づきにつなげます。 ・支援が必要な当事者に対して自ら発信することの重要性について啓発を行います。 ・施設、学校、事業者等と連携し、支援が必要な方を確実に把握する仕組みをつくります。 ・個人情報の適切な利用について、住民の理解を深めると同時に、行政が保有する個人情報を活用し、要支援者を把握する仕組みづくりを行います。 地域での取組例 ・啓発講座、福祉教育、認知症サポーター養成講座などの実施 ・日常生活の中の緩やかな見守り(近隣の見守りも含む) ・ITを活用した見守りシステムの開発 ・公的施設や商店街等と連携した徘徊高齢者の発見、通報の仕組みづくり ・地域活動で把握した要支援者への対応を共有する場づくり(ボランティア連絡会など) 重点取組2 身近な場所で相談・支援が受けられる環境整備 取組目標 1 地域と専門機関等が連携し、地域で支援が必要な人を支える仕組みをつくります。 2 身近な地域で相談や支援が受けられる環境を整えます。 具体的な取組 ・必要とする人が的確にサービスの情報を得られるよう、情報発信の工夫や相談を受ける支援者のスキルアップに取り組みます。 ・既存の福祉施設の機能を強化することを含め、相談・支援機能をもつ拠点を拡充します。 ・高齢者や障がい者、子育てなど分野別の支援者ネットワークを強化し、支援の質の向上を図り、区域の課題解決に向けた検討を行います。 ・住み慣れた地域で自分らしい生活を送ることができるよう、医療と福祉の連携を強化し、包括的な支援・サービス提供の仕組みをつくります。 ・住民と活動団体、関係機関等が地域の課題について共有し、対応を検討する場をつくっていきます。 ・地域たすけあい型ボランティア活動への支援を強化します。 ・民生委員・児童委員が活動しやすい環境をつくります。 ・生活困窮者の自立支援を強化します。 地域での取組例 ・地域型ボランティア(家事支援、育児支援、障がい児の通学支援など) ・日常的な見守り活動 ・高齢者などの外出を支援する地域交通の運営 ・経済的困難な状況にある小中学生等を対象にした学習支援 重点取組3 災害に備えた要援護者支援の仕組みづくり 取組目標 1 災害時に、必要な人に適切に支援が届くような環境整備を進めます。 2 災害時の支援が円滑にできるよう、日頃から住民同士の顔の見える関係や、支援の仕組みをつくります。 具体的な取組 ・防災、減災に向けた啓発を進め、住民の災害に対する意識を高めます。 ・災害時に支援が必要と思われる方の情報を地域の防災組織に提供することにより、要支援者を地域で把握する仕組みづくりに取り組みます。 ・地域で行われる日常的な見守り活動の充実や、住民同士の顔の見える関係づくりを支援します。 ・災害時要援護者支援を含めた地域の防災活動への支援を強化します。 ・医療機関等と連携し、災害時に最も効果的な救護活動を行う仕組みづくりを進めます。 ・様々な状況の方の人権に配慮した避難所運営を、地域の防災拠点運営委員会と協働で進めます。 ・災害時のボランティア活動をスムーズに運営するための災害ボランティアセンターの体制整備に取り組みます。 地域での取組例 ・自助・共助に関する住民への啓発 ・災害時の助けあい(災害時要援護者支援) ・防災拠点訓練等を活用した要援護者支援訓練 ・日常的な見守り活動 地区計画 連合町内会・地区社会福祉協議会を単位として、策定・推進する計画です。 その地区の住民が主体となり、地域の特性や資源を活かしながら、福祉保健を中心とした地区の生活課題の解決に取り組んでいます。連合町内会や自治会町内会、地区社会福祉協議会、地域の福祉保健活動団体、施設などの方々が参加する地区計画推進委員会が主体となって計画を推進しています。 ※地区計画の詳細は、地区別の計画をご覧ください。 地区計画の愛称 1 光と活力に満ちあふれる日吉 2 未来へ 夢 育む これからのまち 綱島 3 ハートフル大曽根 4 思いあいのまち 樽町 5 みんなで支えあうまちづくり 菊名地区 6 わが町師岡 7 『あいの町大倉山』 8 わがまち篠原 9 たすけあうまち城郷 10 「和・輪・話」のまち にっぱ 11 いいな!みんなのまち 新吉田 12 明るく 楽しく 支えあう ヒューマンネットワーク あすなろ 13 みんなが笑顔 助け合いのまち高田 計画の進め方 区役所・区社協は、共同事務局として区全体計画推進の総合的な調整や進行管理を行うとともに、身近な地域の福祉保健活動の拠点である地域ケアプラザとも連携しながら、地区計画の推進組織を支援します。 発行・お問合せ 港北区役所 福祉保健課 事業企画担当 TEL 540-2360 FAX 540-2368 E-mail ko-fukuhoplan@city.yokohama.jp HP http://www.city.yokohama.lg.jp/kohoku/fukuho/fukuhokeikaku.html 社会福祉法人 横浜市港北区社会福祉協議会 TEL 547-2324 FAX 531-9561 E-mail info@kouhoku-shakyo.jp HP http://www.kouhoku-shakyo.jp